安倍首相の訪米、日米中三角関係を考える1つの契機に―中国メディア

Record China    2013年2月26日(火) 17時34分

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26日、安倍首相の就任後初の訪米に対するメディアの評価は、日米中で明らかに異なる。日本メディアは訪米を成功と捉え、中国は冷遇されたと報道。そして米国メディアは自国の利益に関わるTPPについて報じた。資料写真。

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2013年2月26日、日本の安倍晋三首相の就任後初の訪米に対するメディアの評価は、日米中で明らかに異なる。日本メディアは「日米同盟が復活し」、中国牽制の目的が達成されたとして、訪米を成功と捉えている。米国メディアの報道は少なく、その上注目しているのは米国の利益に関わるTPP(環太平洋パートナーシップ協定)のみだ。一方、中国のいくつかのメディアは、安倍氏の訪米は冷遇され、オバマ大統領は釣魚島(日本名・尖閣諸島)の三文字すら口にしなかったとしている。環球時報が伝えた。

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成功か失敗かで安倍氏の訪米を評価するのは単純過ぎる考えだ。安倍氏の訪米は、日本と中国は共に日中関係に対する米国のバランス力をよくわかっており、米国のいかなる姿勢表明も大きな重みを持つこと、日中の力の急速な消長のため、米国にとっては日本の忠誠よりも中国の協力の方が重要なことなど、いくつかの現実を裏付けた。

安倍氏の訪米が2期目のオバマ大統領にとって北東アジア問題と日米中三角関係について改めて考える1つの契機となったことは明らかだ。米国は安倍氏に対する米国の応対によって、次のようなメッセージを発した。オバマ政権に東アジア政策を大幅に調整する考えはなく、米国にとって中国抑え込みはこの地域における戦略上最重要の考えではない。米国は日中衝突がひとたびコントロール不能になった場合の結果を見通せずにいる。米国は日本の対中全面挑戦を利用することに対して、慎重かつ保守的な姿勢だ。

日本のみならず、フィリピンその他一部の国、および中国内外のいくつかの勢力が米国の対中戦略をしばしば読み間違え、「米国は中国抑え込みをますます優先しており、その方向に沿ってさえいれば米国からの支持は無条件だ」と考えている。

中国の主流社会や米国の一部エリートも米中関係の多面性と複雑性に対する認識がしばしば不足している。米国が全面的に、あるいは大きな力を出して中国を抑え込むというのは一貫して米中関係に関する最も重要な判断の1つだが、長年実行できずにいる。

中国が対日摩擦における受動性から次第に抜け出すことのできている鍵は、対米関係における主体性が次第に増加していることにある。大規模な貿易・経済協力が米中をあまりにも接近させた。日本政府は対中強硬姿勢を示す一方で、日中関係が際限なく冷え込むことも心から望んではいない。その対中心理に多くの矛盾があることを考えれば、米国人が中国抑え込みについて考える際、同じように自分の損得ばかりにこだわることに彼らは気づくはずだ。

尖閣諸島問題で強硬姿勢を競うのは、日本政治の歪みを示している。日本外交の現実主義的選択では決してなく、国内政治が外交を手玉に取っていることの結果だ。これは日本自身の現実的で莫大な対中利益によってすでに圧迫されている。米国の東アジア戦略まで引き入れてクッションにしようというのは、贅沢が過ぎる。日本が安倍氏の訪問を「成功」と評価するのには、他者の意見に耳を貸さず、自らを励ます意味が自ずとある。

中国が安倍氏訪米に注目する理由の1つは、米国の東アジア政策づくりに中国がどの程度参与できるかをまだ把握していないことにある。尖閣諸島における日本の虚勢は日米の「共同陰謀」ではないかと多くの人が懸念している。

もし中国に日中衝突をエスカレートさせる意思がなく、かつ尖閣諸島における対日反撃をおおよそ「対等」な規模に定めるのなら、日本側の多くの細かい動きは軽視、さらには無視してもよい。日本は中国の「対等な」反撃を受けた後、尖閣諸島問題で自らが暴走を続ける力も、勇気もなくすことを理解しつつある。

米国の「アジア太平洋回帰」のために、米中関係は中国と日本やフィリピンなど摩擦を抱える国との関係にもっと巻き込まれるようになり、米中関係の性質もこのためにこの地域の摩擦の性質に影響を与えるようになるだろう。(提供/人民網日本語版・翻訳/NA・編集/内山)

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