<レコチャ広場>注目集まる「憎いからと言って日本に学ばないのは、中国の大きな損失」の論説

Record China    2013年2月13日(水) 20時50分

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12日、中国不動産大手・万科グループの王石CEOは昨年、「われわれと100年前の日本は非常に似ている」と題した論説を発表。最近になって、この論説が注目を集めているという。写真は中国・湖北省武漢市にある電気電子機器廃棄物回収工場。

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2013年2月12日、中国不動産大手・万科グループの王石(ワン・シー)CEOが昨年に発表した論説が、最近になって注目を集めているという。これは2012年8月、金融系ニュースサイトで配信された「われわれと100年前の日本は非常に似ている」と題したコラムで、日中関係が緊張を高める情勢下で再び読まれるようになっている。以下はその内容。

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バブル経済がはじけた後、日本は20年間の沈黙を続け、われわれは日本経済が衰退しつつあると考えている。中国のGDP(国内総生産)は日本を抜いて世界2位となり、今後30年以内には米国をも抜いて世界一になるとの見方が有力だ。したがって、われわれの多くが、「日本はちっぽけな国であり、島国で何もなく、学べるようなものは何一つない」と考えている。

しかし、私個人の考え方は逆だ。中国人が真剣に学ぶべき価値が日本にはある。過去の戦争の歴史から、一部の中国の若者は日本を骨の髄まで憎んでいて、その憎しみはまるでDNAの中にまで染み込んでいるかのようだが、この憎しみが彼らの向上心を阻害しているのであれば、それは彼らにとって損失でしかない。

2011年8月、秋田県の精錬所に視察に行ったことがある。その精錬所はもともと金、銀、銅などの金属を生産していた。しかし90年代に鉱山が閉山となり、この精錬所は新たな資源としてエアコンや冷蔵庫、テレビ、携帯電話など廃棄された電化製品に着目した。回収された電子部品の電子基板から、純度の高いレアメタルや金、銀などの再生に成功している。この精錬所のリサイクル技術は非常に高い。なんと、鉱山が閉山する前を上回る利益を上げることに成功している。

第2次大戦後、日本は消費大国となった。毎年にわたって大量の鉱石を輸入し、レアメタルを含む各種金属を生産してきた。現在、都市部にあふれているすべてのリサイクル資源からレアメタルを再生すれば、日本は資源大国になれる。こうしたことからも、日本はすでに未来への準備をしているといえよう。

われわれはすでにこの目で見ている。東日本大震災後、日本国民が示した自律ある行動、自己犠牲の精神、冷静沈着な態度を。われわれは日本から多くの有益なものを学ぶことができる。ただ過去の戦争の恨みがあるからという理由だけで、これらの大切なものを拒絶しようとする姿勢は、私にとって非常に残念でならない。(翻訳・編集/本郷)

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