小中学生の7割が「冬休みは塾に通う」、半数近くは2〜3カ所掛け持ち―中国

Record China    2013年2月2日(土) 10時6分

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1日、中国・北京市の各小中学校は今月26日より冬休みに入った。ただ、子供たちにとっては、「楽しくリラックスできる冬休み」とはいかないようだ。写真は浙江省杭州市で書道の教室に通うこどもたち。

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2013年2月1日、中国・北京市の各小中学校は今月26日より冬休みに入った。ただ、子供たちにとっては、「楽しくリラックスできる冬休み」とはいかないようだ。中国のタブロイド紙「北京晨報」はこのほど、冬休みに塾で勉強する子供の実態を調査するアンケートを実施。わずか5日の間に、学生や保護者3200人以上の回答を得た。結果はなんと、7割近くに当たる約2000人の小中学生が塾を「申し込んだ」と回答し、うち半数以上が「10日以上」通うと回答したのだ。ざっと計算して冬休みは多くても20日程度。春節(旧正月、今年は2月10日)を除くと、子供たちは3〜5日しか休みがない計算になる。大人顔負けのきつい“休日出勤”が待っているのだ。

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●数学、英語が人気科目

科目別に見ると、数学や英語、語文(国語)が“人気”科目。特に冬休みに塾に通う学生の3人に2人が「数学」と「英語」の補習を選択している。一方、「文体」(楽器・舞踊や体育など)は349人、「科学技術」は79人にとどまっている。同調査結果から、多くの保護者が冬休みを「貴重な時間」と見なし、子供の趣味などに当てる時間を考慮する余裕もなく、時間や精力、お金すべてを「学習」に費やさせていることが分かる。

●6割「20日のうち10日以上塾に行く」

同調査結果によると、ほとんどの学生が複数の塾を申し込んでいる。うち、2〜3カ所が最も多く45%。「3カ所以上」も13%いた。

多くの学生が何日も「休日出勤」を強いられているのだ。調査では“休日出勤”の日数が「10日以上」との回答が6割近くあった。つまり、春節を除くと、ほとんどの子供が3〜5日しか休みがないことになり、その数日を使って、学校の宿題をしなければならないのだ。時間をさらに有効に使おうと、多くの保護者が1日の間に子供を複数の塾に行かせ、最も多い子供で1日に3カ所の塾に行くという。

●学費「4万2000〜7万円」が一般的

子供の塾通いは保護者にとっても金銭面での犠牲が伴う。調査によると、子供の冬休みの塾の費用は、「1000〜3000元(約1万4000〜4万2000円)」が最も多く、30%。「3000〜5000元(約7万円)」が11%だった。さらに、4%が「1万元(約14万円)以上」と回答したことには驚かされる。これらの保護者は学費が高いマンツーマン形式の学習や家庭教師を選択している。

一方、冬季キャンプや海外遊学に申し込んだ学生も5%いた。ただ、こちらも費用がかさみ、「1万元以上」が10%いた。以上を平均すると、1回の冬休みに3〜5000元を子供の学習費に充てるのが一般的であることが分かる。

●4割「明らかに通いたくない」

冬休みに子供を塾に通わせることがなぜこれほど主流になっているのだろう。調査によると、一番の理由は、「同級生がみんな通っているから、自分も通わないわけにはいかない」で、次が「冬休みに塾の新しいカリキュラムが始まり、スタートから通わないとついていけない」だった。一方、「家に子供を世話する人が誰もおらず、塾に世話を任せる」との回答が1割あり、「子供が興味を示しているから」は2割に満たなかった。

ただ、保護者も子供が喜んで「休日出勤」をしているわけではないことを理解しているようだ。調査では、4割以上が子供は「明らかに通いたくない」、3割が「しょうがなく」と回答した。一方、「喜んで通う」は約3分の1にとどまった。(提供/人民網日本語版・翻訳/KN・編集/内山

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