中国の一人っ子は「崩落の世代」?!=独特の世代に注目する海外メディア―中国メディア

Record China    2013年1月23日(水) 19時50分

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22日、「一人っ子」という中国独特の世代が最近、各国のメディアから幅広い注目を集めている。写真は湖南省長沙市の小学校で子供の様子を見る親たち。

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2013年1月22日、「一人っ子」という中国独特の世代が最近、各国のメディアから幅広い注目を集めている。東方早報が伝えた。

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米科学誌「サイエンス」にこのほど、オーストラリアの4大学が、1975年から1983年の間に生まれた北京市民421人に対して実施した調査研究に関する論文が掲載された。これによると、一人っ子世代は、「人と人との相互信頼度が低く、ネガティブ思考に陥り易く、リスクを避け安定した職業に就くことを望む傾向がある」という。この論文が発表されると、世界各国で熱い議論が巻き起こった。米CNNなどは、中国の「一人っ子」は、両親から溺愛され、自分の事しか考えない利己的な大人に育っている」と批判。また、ある欧米メディアは、中国の「一人っ子」を、「崩落の世代」と名づけた。

「一人っ子」は家庭の中心であり、どの家庭も子供を中心に回りっている。彼らの中には、礼儀をわきまえず、責任感が欠落し、強すぎる自意識を持った人間に育っている子供がいることは否めない。生涯にたった一人の子供しか持つことができない親にとって、「子供の出世・成功」は何よりも切実な願いとなり、子供の興味・年齢・個性などお構いなしに、親自身の願望を子供に無理やり押し付ける傾向がある。そのため、学習嫌いになり、性格まで歪んでしまう子供もいる。ある両親は、子供の友達づきあいに干渉し過ぎ、友達と一緒に過ごす時間をことごとく奪ったため、子供は、自身の社交力を伸ばせず、他人を信頼することが不得手になった。さらには、中国独特の「祖父母による孫育て」によって、祖父母に育てられた子供の多くが、甘やかされた結果、責任感の無い人間になっている。

だが、この研究報告は不十分である。サンプル量が少なく、一部が全体を反映しているとは言い切れないため、「一人っ子」を全面否定することはできない。英オックスフォード大学の研究者は、「社会が豊かになると、人々の苦しみに耐える精神力は低下する。これは、中国の一人っ子だけに見られる現象ではない。このため、彼らが利己的だとする批判は正しくない。また、一人っ子は、成長する間に絶えず自分の欠点を修正し、自分についてより深く知り、自分を高める努力をしている」との見方を示した。

また、米医学誌「Personality and Individual Differences(性格と個人の差異)」に掲載された北京大学と中国科学院心理研究所の共同研究報告では、「一人っ子は、性格のオープンさ、生活に対する満足度、外向性、情緒の安定性などの点で非常に優れている」と指摘されている。一人っ子は、独立独歩の道を歩んでいるが、それが「コミュニケーション能力に劣る」こととイコールではない。交際範囲は非常に狭いが、友達とは堅い絆で結ばれており、友人関係も長く続く。さらに、ビジネスをはじめ多くのシーンで、一人っ子世代はすでに、中国社会の発展における主力軍となっている。ただし、人の親になる年頃になった「一人っ子第一世代」の女性は、子供を産むという女性の特性を十分に理解し、不利となる要素を避け、「一人っ子第二世代」を産み育てる自覚を十分持つ必要がある。(提供/人民網日本語版・翻訳/KM・編集/内山)

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