2019年2月9日、米華字メディアの多維新聞は、「米国人はなぜアジアに群がっているのか」とする米CNNの記事を紹介した。

それによると、CNNの6日付の記事は「アジアはセクシーだ。米国人はいま、研究や旅行、仕事、さらには永住のために、記録的な数で太平洋を横断している。過去2世代の人たちは、何百万人ものアジア系アメリカ人が米国の生活スタイルを受け入れるのを目撃してきた。だがわれわれはいま、新世代のアメリカ系アジア人が反対の方向へ向かうのを目撃している」とした。

記事はその上で、その理由として「税の低さ」「盛んな中国語学習熱」「東方の価格で西方の教育」「人間らしい生活と活力ある職場環境」「トランプもブレグジットも存在しないこと」の5つを挙げた。

「税の低さ」については、「アジアは世界で最も税金が低い」とし、「中国や日本、インドなど世界の経済大国があるにもかかわらず、税収はGDPの5分の1を占めるに過ぎない。一方、欧州諸国の税収の対GDP比は半分に近い」とした。

「盛んな中国語学習熱」については、「米国では中国語の授業が10年以上も前から盛んに行われている」とし、「サンフランシスコからデンバー、マンハッタンに至るまで、米国各地に英語と中国語のバイリンガル幼児園がある。その結果は、米国の中国語学習者が現在、40万人もいることから分かる」とした。

「東方の価格で西方の教育」については、「米国の労働市場は失業率が過去最低を記録したことで急成長していると言う人もいる。だが賃金は頑固なまでに低いままであり、多くのミレニアル世代は重い借金負担に悩まされている」とし、「1つの解決策は、アジアにある米国の大学で学ぶことだ。米国や英国の数十の大学が現在、アジアで4年制の学部プログラムを設けている。これは東方の価格で西方の教育を受けられることを意味する」とした。

「人間らしい生活と活力ある職場環境」については、「金融グループHSBCの調査によると、東京や台北、シンガポールは人間らしい生活と活力ある職場環境のベストミックスだ」とした。

「トランプもブレグジットも存在しないこと」については、「アジアには、トランプ式の自己破壊的なポピュリズムや欧州連合からの英国脱退のような自殺的な別れはほとんど存在しない」とし、「アジアのエコノミックパイが50億人を養うために拡大する中、アジア経済は自由貿易とインフラのネットワークを介して統合中だ。成長を求め人とカネが絶えず流入している」とした。（翻訳・編集/柳川）