汚職摘発を恐れ、政府高官の海外逃避や不動産の投げ売り、外貨の引き出しが急増―中国

Record China    2013年1月18日(金) 8時40分

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15日、昨年11月に習近平氏が中国共産党総書記に就任し、反腐敗闘争の方針を宣言してから、中国国内で政府高官によるとみられる不動産の投げ売りや資金の海外持ち出しが急速に増えている。資料写真。

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2013年1月15日、米華字メディア・多維新聞によると、昨年11月に習近平(シー・ジンピン)氏が中国共産党総書記に就任し、反腐敗闘争の方針を宣言してから、中国国内で政府高官によるとみられる不動産の投げ売りや資金の海外持ち出しが急速に増えている。

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香港メディアは、中国共産党中央紀律検査委員会が昨年12月13日、中央政府に向けて「反腐敗闘争業務に関する新動向」を報告したと報道。それによると、昨年11月に第18回全国代表大会(十八大)が開催されて以降、大量の政府高官が海外へ逃避しているという。

中国人民銀行(中央銀行)などの統計では、昨年11月には146億4400万ドル相当、12月上旬には92億4600万ドル相当の外貨が引き出された。このため中国共産党および中央政府は、仮名や匿名、ペーパーカンパニーなどの銀行口座を直ちに封鎖し、各種の地下銀行による活動を停止させた。これに関連し、中央紀律検査委員会や中央政府などが召見した現役の政府高官は12月中旬までに120人以上に上り、その家族による不動産の売却の停止、仮名や匿名の口座の取り消しを要求したという。

一方、中国住宅都市農村建設部と監察部の統計によると、昨年11月以降、45都市で高級住宅や別荘などの投げ売りの状況が出現しており、12月以降に持ち主が変更になった軒数はそれまでの100倍以上になっている。高級住宅売却などの動向で、特に異常が見られるのは、1)投げ売りされた不動産の約6割は匿名、仮名あるいは企業名で登録されていた2)その不動産は大部分が空いたままだった、あるいは親戚や友人などに賃貸されており、契約書が存在していなかった3)売却代金は銀行を通さず、現金での取り引きを要求した4)すべての手続きを弁護士に依頼し、売主が商談中にまったく姿を現さない――などであると指摘している。

12年に海外逃避した政府高官は、北京市だけに限っても354人、持ち出し合計金額は3000億元(約4兆2000億円)に達したとも言われている。また、習近平総書記が誕生以来、腐敗を摘発された政府高官は10人以上に上っており、中国共産党中央委員会の候補委員、省副書記などの大物高官も含まれていたという。(翻訳・編集/HA)

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