昨年は鉄道建設を引き締めた中国政府が、今年は次々建設を認可…その背景は?―英紙

Record China    2019年1月8日(火) 7時20分

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7日、米華字メディア・多維新聞は、中国が2019年に鉄道建設プロジェクトを激増させることについて、中国政府の思惑がうかがえるとする、英メディアの報道を伝えた。写真は高速鉄道。

2019年1月7日、米華字メディア・多維新聞は、中国が2019年に鉄道建設プロジェクトを激増させることについて、中国政府の思惑がうかがえるとする、英メディアの報道を伝えた。

記事はまず、中国鉄路総公司が、今年は昨年よりも40%多い6800キロメートルの鉄道路線が増える見込みで、そのうち3200キロメートルが高速鉄道であることを明らかにしたと紹介。そのうえで、英紙フィナンシャル・タイムズの6日付報道を引用した。

同紙は、中国国家発展・改革委員会が12月5日以降ですでに8つの都市、地区の軌道交通建設プロジェクトを認可しており、総投資額が8600億元(約13兆6000億円)に上ると紹介。上海では6つの地下鉄と3つの都市軌道交通プロジェクトが、武漢でも地下鉄と都市軌道交通プロジェクト各4つが、そして江蘇省も2180億元(約3兆4000億円)をかけた都市間鉄道の認可が下りたと伝えている。

そのうえで、「地方政府の債務増加を鈍化させるため複数都市の地下鉄建設を却下した2018年とは対照的に、今年は中国政府が鉄道プロジェクトを次々と認可している」とし、「中国政府の経済成長鈍化に端する憂慮が浮き彫りになった」と評した。

同紙はまた、国際公共交通連合(UITP)のデータで、2018年現在世界の都市軌道交通の30%を占める中国の軌道交通において、その乗客数は世界全体の4分の1しか占めておらず、一部の鉄道路線が十分に利用されていないことが明らかになったと指摘。一方で、経済学者からは「中国の工業インフラは確かに投資過多になっているが、全体的なインフラ投資は過剰だとは思わない。都市や消費に関するインフラ、都市鉄道、衛生、都市のサービスに関する各方面の投資はまだ不足している」との見方が出ていると伝えた。(翻訳・編集/川尻

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