Record China 2019年1月9日(水) 8時40分
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マレーシアのアセアン・ポストは6日、「『ゼロドルツアー』の中国人観光客は来ないで」とする記事を掲載した。写真はクアラルンプールの空港。
2019年1月7日、中国紙・環球時報(電子版)によると、マレーシアのアセアン・ポストは6日、「『ゼロドルツアー』の中国人観光客は来ないで」とする記事を掲載した。
いわゆる「ゼロドルツアー」とは、中国系旅行会社が中国人向けに旅行費用を無料またはほぼ無料にする代わりに旅行先の宝石店などで高値で買い物をさせて利益を確保するツアーのことだ。
記事はまず、「のどかな島の楽園に降り立った中国人観光客の大群の騒がしさは、欧米諸国から来たより文明的な旅行客を怖がらせている。地元の観光産業は、彼らを呼び込むために多くの資源を費やしてきたが、得られる利益はほんのわずかだ。その元凶が、中国系旅行会社が運営するゼロドルツアーだ」と指摘した。
記事は続けて、「こうしたツアーは『強制ショッピングツアー』として知られている。観光客がショールームに何時間も閉じ込められることは珍しくない。観光客が入店を拒否すれば、追加の旅行料金を求められる」とし、「中国政府は2013年、香港とマカオでこの慣行を禁止したが、一部の旅行会社はその禁止令を無視している。タイ政府は2016年、年間20億ドル(約2100億円)もの税収の損失が見込まれるとして、ゼロドルツアーを締め出すことを決定した」と伝えた。
一方で、「ゼロドルツアーは、受入国にはとても価値が低いものであるにもかかわらず、中国人観光客の流入は依然として航空会社やホテル、レストランに多くのビジネスを提供している」とし、「国連世界観光機関(UNWTO)によると、中国人観光客は国際訪問客による総支出の20パーセント以上を占めており、彼らの1日当たりの平均支出額は非中国人観光客の2倍に上る」とした。
記事は、「ベトナム政府も、タイと同様に、ゼロドルツアーの摘発に動いている。低質なサービスや体験が国のイメージを悪くすることを懸念している。2017年には地元の人が立ち入ることができない約15の『秘密の店』を閉鎖した」と紹介した上で、「ゼロドルツアーをなくすことは難しいかもしれない。だがますます多くの中国人観光客が、より洗練されたツアーや個人旅行を好むようになってきている」と結んだ。(翻訳・編集/柳川)
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