中国紙がエルトン・ジョンを痛烈批判、「ステージから引きずり降ろすべき」―独メディア

Record China    2012年11月30日(金) 12時12分

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28日、中国の環球時報は、エルトン・ジョン氏が北京でのコンサートを「艾未未氏に捧ぐ」と発言したことについて、「中国を挑発する行為」と社説で非難した。写真はエルトン・ジョン氏。

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2012年11月28日、中国の環球時報は社説の中で、エルトン・ジョン氏のように中国を挑発するアーティストに対して観客は「遠慮せずにしっかりと抗議し、ステージから引きずり降ろしても構わない」と主張した。ドイツの国際放送局ドイチェ・ヴェレ中国語電子版が伝えた。

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25日、北京でコンサートを行ったエルトン・ジョン氏は、ステージの上で突然「この公演を艾未未(アイ・ウェイウェイ)氏に捧げる」と発言。環球時報は「今後中国でコンサートを開く外国人アーティストの中にも、エルトン・ジョン氏のようなやり方を真似する人間が出てくる可能性がある」ことから、「中国の関係部門は外国人アーティストの招聘(しょうへい)をちゅうちょするようになる」と示唆した。さらに「エルトン・ジョン氏の言動が今後の中国の芸術交流を困難なものにした」と批判した。

環球時報は「エルトン・ジョン氏の予期せぬ行動は中国公演開催の契約に反するだけでなく、観客を尊重する精神に欠けている。純粋な娯楽であるコンサートに政治的メッセージを無理やり入れるやり方は観客の気持ちを全く顧みないものだ」と非難。中国の観客に対しては「こうした挑発的なアーティストには遠慮など必要ない。しっかりと抗議し、ステージから引きずり降ろして困らせてやるべきだ」と主張した。

中国政府に批判的な発言を繰り返していた艾未未氏は、昨年警察に連行され81日間行方知れずに。昨年6月に釈放されたが、向こう1年間北京を離れることを許されず、取材に応じることやインターネットの接続も当局によって禁じられた。さらに脱税を理由に北京市地方税務局から1500億元(約2億円)という巨額の追徴金の支払いを命じられている。中国の政府系メディアが艾未未氏の名を掲載することはほとんどなく、関連事件の報道も極めて少ない。艾氏は「環球時報が社説にこの事件を取り上げてくれてとてもうれしい。彼らが論じることで、国民は自ら思考するようになる」と話している。エルトン・ジョン氏の次のコンサート開催地は広州だが、今のところ当局からの中止要請は出ていない。(翻訳・編集/本郷)

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