チベット族男性の焼身自殺、公式メディアが率先して報道=対チベット姿勢に変化か―中国

Record China    2012年11月22日(木) 12時9分

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20日、青海省の循化サラール族自治県でチベット族男性が焼身自殺したことを中国国営通信社・新華社のウェブサイト伝えた。中国共産党大会を境に政府の姿勢に変化が生じている。写真は同自治県。

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2012年11月20日、米華字メディア・多維新聞によると、青海省海東地区の循化サラール族自治県で19日にチベット族男性の焼身自殺事件が起きたことを、中国政府直属の通信社・新華社のウェブサイトが伝えた。こうした事件についてこれまで中国メディアが触れることはなかったが、中国共産党第18回全国代表大会(十八大)を境に、率先して報じるなど中国政府の姿勢に変化が生じている。

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姿勢の変化は人事にも表れている。今回の十八大では中国共産党中央統一戦線工作部部長だった杜青林(ドゥ・チンリン)氏が中国人民政治協商会議副主席となり、少数民族出身で民族事務委員会主任の楊晶(ヤン・ジン)氏が中央書記処書記も兼任することになった。

また、新指導者である習近平(シー・ジンピン)氏はリベラルな政治姿勢だとされるが、その父・習仲勲(シー・ジョンシュン)元首相は穏やかな対チベット思想の持ち主だったとされ、ダライ・ラマはロイターのインタビューで1954年に北京を訪れた際のことを振り返り、習仲勲氏について「親しく、進歩的で人柄も良かった」と評した。

しかし、対チベット政策の軟化は海外のチベット亡命政府の動向にも左右されると記事は指摘。2008年にチベットで暴動が起きた際には習近平氏は北京五輪の責任者も務めていたが、チベット暴動を「雑音」という言葉で表現し、「平常心で対応すべし」と語った。また、2011年のチベット解放60周年式典では周辺の官僚に対し、チベット政府幹部の甘さを指摘する発言をしていたという。(翻訳・編集/岡田)

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