人民網日本語版 2018年11月28日(水) 7時20分
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11月25日、ビットコイン(BTC)が1BTCあたり3500ドルまで値下がりし、世界の仮想通貨市場は再び大規模で大幅な下落に見舞われ、時価総額がピーク時の8500億ドルから85%以上も縮小した。
11月25日、ビットコイン(BTC)が1BTCあたり3500ドルまで値下がりし、世界の仮想通貨市場は再び大規模で大幅な下落に見舞われ、時価総額がピーク時の8500億ドルから85%以上も縮小した。業界関係者は「監督管理が厳格化したこと、決済通貨としての普及が容易ではないことなどから、仮想通貨の下ぶれ傾向は今後も続き、関連する情報技術(IT)会社も打撃を受けることになる」と予想する。経済参考報が伝えた。
■ビットコインの価格が「急降下」
2018年になってからBTCの価格は下がり続け、最近は「急降下」していた。
複数の仮想通貨取引所のデータをみると、25日の取引でBTC価格は一時3500ドルを割り込み、17年8月以来の最低を更新した後、3800ドル付近まで回復した。
昨年12月、少額投資を行う個人投資家の参入が相次いだため、BTCは一時2万ドルの高値をつけた。そして今回の暴落に対し、多くのメディアが「BTCのバブルが崩壊しつつある」との見方を示す。
ブルームバーグ社のまとめた統計では、11月16日から24日までの5取引日の間にBTCは下落幅が24%に達し、今年最も不調な週となった。また、下落周期は12日間続いている。BTCの暴落に伴い、取引量も大幅に減少し、ピーク時の7分の1にも満たない状況だ。
米放送局CNBCがアナリストの見方を引用して伝えたところによると、新たに市場に参入する投資家の信頼感が損なわれ、BTCの時価総額を維持する方法はおそらくなく、今回の下落周期で価格は3000ドル前後まで下がる可能性があるという。
BTCの暴落は他の暗号通貨の大幅な値下がりも引き起こした。仮想通貨情報を提供するサイト・コインマーケットキャップがまとめたデータでは、現在の暗号通貨市場全体の時価総額は約1200億ドルまで減少しており、年初の8500億ドルに比べて深刻な減少ぶりだ。
FX(外国為替保証金取引)のオンラインブローカーの米アオンダ社のアジア・太平洋取引部署のイニエス主管は、「最近、BTCの値下がりが続いているが、まだ底は見えない。今は市場に投資家がまだたくさんいるが、さらに値下がりして3000ドルのラインに近づくようだと、パニックが起きて投資家が市場から逃げ出すだろう」と予想する。
またイニエス主管は、「今後短期間の取引は3500-6500ドルの範囲で推移するが、来年1月に2500ドルまで下がる可能性は排除できない」と予想する。
イニエス主管は、「他の資産と属性が異なり、BTCは結局の所、黄金ではなかった」と付け加えた。
業界筋は、「今回のBTC大暴落は複数の要因が絡み合った結果で、監督管理の高度化や通貨の派生がBTC価格に持続的に圧力を与えた」と話す。
現在、多くのブロックチェーンプロジェクトに深刻なバブル現象が起きており、ブロックチェーンのインフラが十分に整備されていない状況の中で、関係者は市場の期待を実際からかけ離れた高さへと絶えず引き上げ、最終的に現実によるしっぺ返しをくらい、市場の信頼感がますます失われるという状況になっている。
大手会計事務所アーンスト・アンド・ヤングが最近発表した研究報告書では、同社が昨年に分析した仮想通貨の新規公開による資金調達(ICO)372件のうち、30%は価値が「ほぼゼロ」になり、ICOによる資金調達をした企業のうち、71%がまだ独自の製品を打ち出せていない。
このほかBTC市場が資金市場であり、体積が相対的に小さいことから、BTC保有額の大きい投資家が市場から撤退すると、BTC価格はすぐに大幅に変動することになる。こうした属性により、業界はBTCの決済通貨としての普及拡大に懸念を示している。
■IT会社に打撃
複数のIT設備メーカーの業績が最近低下したのは、仮想通貨市場の下落による衝撃のためと言われている。
米半導体メーカーのエヌビディアコーポレーション(NVIDIA)の今月の業績は多くの人を失望させた。その原因は暗号通貨のマイニング(採掘)が徐々に減少して半導体チップの在庫が増加し、「暗号通貨後遺症」が残ったことにある。
第2四半期には、NVIDIAの暗号通貨「マイニング」事業の収入は前期比70%減少して、1億1600万ドルにとどまった。当時の上層部は、「暗号通貨価格の下落にともない、将来の関連事業の収入は『わずかなもの』になる」と予想した。
第3四半期になると、NVIDIAはパソコンの相手先ブランド製造(OEM)の収入が40%近く減少したとともに、以前の製品に関連して5700万ドルの費用が発生した。これは主に暗号・仮想通貨のマイニング図形的処理のためのチップ製品のニーズ減少が足を引っ張ったためとされている。前半に発展の勢いが強かったため、過剰な在庫が発生したのだ。
アジアの大手科学技術企業・台湾積体電路製造公司は第3四半期決算の中で、第4四半期には暗号通貨のマイニング需要が引き続き低下して、これまでの成長の一部が相殺されると予想した。
また仮想通貨市場の低迷により、一部企業は拡張の歩みが妨げられている。今月になって仮想通貨取引所コインベースが、今は株式の新規公開(IPO)をするべきではないと明言した。先に米CNNにより同社がIPOを計画していることが伝えられていた。
業界関係者は、「現在の仮想通貨市場は弱気市場であり、タイミングが悪く、新たに上場する企業が高い評価額を得るには不利な状況だ」と話す。(提供/人民網日本語版・編集/KS)
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