韓国メディア「韓国の大気汚染は中国に原因」と繰り返し報道、中国大使館へ抗議に行った団体も―中国紙

Record China    2019年3月10日(日) 17時30分

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深刻な大気汚染が続く韓国では、一部で「原因は中国」として中国批判の報道がある。中国はこれに対し「科学的な根拠に基づいた分析が必要」「極端な批判は両国の国民感情を傷つけるだけ」と反論している。環球時報が8日伝えた。写真は北京の大気汚染。

深刻な大気汚染が続く韓国では、一部のメディア、政治家が「韓国の大気汚染は中国が原因」として中国を批判し続けている。中国外交部や専門家はこれに対し「科学的な根拠に基づいた分析が必要」「感情的な批判は両国の国民感情を傷つけるだけ」と反論している。2019年3月8日、環球時報が伝えた。

記事はまず、韓国の聯合ニュースの7日付の報道を引用し、韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相が「韓国の大気汚染は確実に中国が影響している」と発言したことを伝えた。中国外交部の陸慷(ルー・カン)報道官はこれに対し「韓国側の発言は科学的根拠に基づいているのか疑問。住民が大気汚染を嫌い、韓国政府も解決に向けて動かなくてはならないという状況は理解できる。しかし、最初から『大気汚染は他国のせいだ』とするのは違うのではないか。問題を直視しなければ解決策は生まれない」と発言したという。

記事は次に、陸報道官は6日にも「PM2.5の発生要因は非常に複雑。この問題は科学的な根拠に基づいて処理されるべきだ」と発言していたことを紹介。しかし康外相を含む韓国の一部の政治家とメディアは7日も「責任は中国にある」という主張を続けたという。韓国メディアの毎日経済は、「韓国の最大野党である自由韓国党は『中国のPM2.5が韓国を攻撃している』と公言し、政府に対し中国に圧力をかけるよう求めた」と報道。また、朝鮮日報によると、一部の保守団体は在韓国中国大使館前で抗議活動を行ったという。

記事はまた、韓国メディアのPM2.5に関する報道内容の一部を紹介。韓国日報は「中国の火力発電所が韓国に影響を及ぼしている」と伝え、ハンギョレは「最近、韓国の大気汚染が深刻な原因には、国内の気象条件の悪化もあるだろうが、中国の北京や瀋陽などで発生したPM2.5も飛来している」と報道したという。また、ソウル特別市保健環境研究院が公表した報告書の中で「韓国の大気汚染の2番目に大きな原因は中国」とされ、「中国の元宵節(旧暦1月15日)の爆竹もソウルに大気汚染をもたらしている」などと述べられていると伝えた。

南北問題専門家の呂超(ルー・チャオ)氏は、こうした報道について「最近、韓国で深刻な大気汚染が発生すると、一部の韓国メディアはすぐに『中国が原因だ』報じる。中国と韓国は大気汚染の分野で協力し合えることは多いはずだが、極端な批判は両国の国民感情を傷つけるだけ」と指摘しているという。

一方で記事は、「韓国の与党はPM2.5問題に対して理性的。『共に民主党』の洪永杓(ホン・ヨンピョ)院内代表は、『汚染の主な要因は韓国国内にある』とし、『韓国も大気汚染対策を打ち出すべく努力すべきだ』という考えを示している」と伝えた。

聯合ニュースが7日報じたところによると、韓国政府は今後中国と協力し、車両の運行制限の強化や大容量の空気清浄機の設置などの対策を講じる予定だという。また、「人工降雨実験」「微細粉塵非常低減措置」「微細粉塵予報システムの設置」などの実施について中国と協議する予定としている。

記事は最後に、中国の陸報道官が「中国と韓国が協力し合えば、解決するための動力が生まれる。そして周辺の国々にも利益をもたらすだろう」と述べたことを伝えた。(翻訳・編集/和田)

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