中国人観光客がいなくなったフランスの旅行業界は持ちこたえられるのか?―仏メディア

Record China    2020年7月7日(火) 9時20分

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仏ニュース専門放送局LCIは、中国人観光客がいなくなったフランスの旅行業界について分析する記事を掲載した。写真はパリ。

仏ニュース専門放送局LCIは、中国人観光客がいなくなったフランスの旅行業界について分析する記事を掲載した。4日、中国紙・環球時報がその内容を紹介した。

記事によると、年間訪仏中国人客数は250万人に上り、合計40億ユーロ(約4836億円)以上を消費していた。訪仏外国人に占める中国人の割合は2.5%だが、フランス旅行業界の7%の業績に貢献していたという。

しかし、新型コロナウイルスの影響でフランスの観光地から中国人旅行者の姿が消えた。観光業救済のため、フランスでは7月1日から中国人旅行者を条件付きで受け入れ始めたという。しかし、今夏の旅行市場における中国人の数は大幅に減少することが見込まれる。

記事によると、年間4万人以上の中国人旅行者が訪れるフォンテーヌブロー宮殿でも、現在は中国人の姿はほとんどなく、地元の観光客がわずかに訪れるだけで、開園時間を延長して英国やイタリア、ベルギーなどの欧州からの旅行客で損失を埋め合わせるしかない状況だという。

また、フランス全土に850店以上を展開するルーブル・ホテルズ・グループは、これまで客の半数以上が中国人だったが、現在では中国人が宿泊しないため財政難に陥っているとのこと。SNSでの宣伝を強化し地元の旅行客を呼び寄せたり、割引したりするなどの方法で損失を埋め合わせを行っているそうだ。

現在、フランスの観光産業チェーン全体が危機対応のため戦略を変更しているという。パリで観光業を営む石(シー)さんの会社では、傘下に50以上の旅行会社があるが、このうち15社が倒産の危機にある。石さんは「これらの会社では中国人旅行客だけを受け入れてきたが、今では一つの予約もなく業績はゼロ」と話している。

石さんは現在、海外在住の中国人に目を向けており、欧州の同業者と緊密に連絡を取り、ドイツや英国在住の中国人がフランスへ旅行に来ることに期待しているという。石さんは、「中国人旅行者がフランスに戻って来るのは早くても今年10月以降になる」と見ている。(翻訳・編集/山中)

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