運転中のバス運転手に暴力振るって事故―遼寧省で立て続けに有罪判決3件

Record China    2018年11月5日(月) 9時40分

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新華網によると、遼寧省瀋陽市内の裁判所が最近になり、運転中のバス運転手に暴力を振るったことが事故につながったとして、被告に有罪判決を言い渡す例が3件連続した。写真は10月28日に運転手と乗客の殴り合いが原因で橋から長江に転落したバスの引き上げ作業。

中国メディアの新華網は4日、遼寧省瀋陽市内の裁判所が最近になり、運転中のバス運転手に暴力を振るったことが事故につながったとして、被告に有罪判決を言い渡す例が3件連続したと紹介する記事を発表した。

1件目は、遼寧省撫順市満族自治県内で17年4月25日夜、バス乗客が運転手と言い争いになり、乗客が運転手の体に手をかけて引き寄せたために、バスはコントロール失いガードレールに衝突した事例についての裁判。

2件目では、同省瀋陽市内で同年8月15日午後、停留所を発車した直後のバスで、乗客ひとりが下車できなかったと運転手に抗議し、力を込めて運転手の体を引いたり腕を殴ったりしたために、バスはコントロール失い路上に駐車していた別の自動車に衝突した。

3件目は、同省瀋陽市内で同年10月19日午後2時ごろ、下車の問題で乗客ひとりと運転手が言い争いになり、乗客が運転手の体を引いた。運転手が急ブレーキをかけたため、車内にいた別の乗客が転倒して、頭部を負傷した。

裁判所は上記の裁判3件で、運転中の運転手の体に手をかけたことで車両がコントロールを失って、運転手や乗客を負傷させたとして、「公共安全危害罪」を適用。いずれの被告にも懲役3年の刑と3~4年の執行猶予を言い渡した。

中国では以前から、安全の確保などを理由とする運転手の指示に従わず運転手に暴言を吐いたり、予定の停留所で下車できなかったことに怒り運転手に暴行を働いたりする「モンスター乗客」の事例がしばしば報道されていた。中国メディアの新浪網は新華網の記事を転載し「戒めのため」と評した。

重慶市で10月28日で発生した路線バスが長江に転落して計15人が犠牲となったとみられる事故(11月13日までに13人の遺体身元が確認)で、事故原因が乗客と運転手の殴り合いだったことが分かり、バス乗客のモラルの問題が改めて注目されるようになった。

なお、中国ではバス運転手が運転中にスマートフォンを操作したり、女性乗客のスカート内を盗撮する問題も発生している。(翻訳・編集/如月隼人

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