Record China 2012年10月18日(木) 17時25分
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16日、中国・陝西省の考古学研究院修復作業室では、今月初めに同省西安市で発見された「唐三彩」のトイレの修復作業が行われていた。
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2012年10月16日、中国・陝西省の考古学研究院修復作業室では、今月初めに同省西安市で発見された「唐三彩」のトイレの修復作業が行われていた。華商報が伝えた。
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「唐三彩」は色彩豊かで華美な唐(618〜907年)代の芸術品。初期は皿などの器が多く制作されていたが、その後人物や動物をかたどった物も作られるようになった。
同研究院の職員によると、今回発見された「唐三彩」は同市の建設現場の事前調査で発見された、50個あまりの墳墓のうちの1つから見つかった。墳墓はどれも盗掘被害を受けていたが、今回の出土品は壁に隠されていたため、盗賊に発見されずにすんだ。
壁の中から出土した28点の「唐三彩」は、使用人と思われる男女の人形や鴛鴦をかたどった物がほとんどだった。その中に1つだけ当時のトイレを模したと思われる物が混じっていた。それは四角く囲まれた箱の真ん中に長方形の穴があり、排泄物が入口付近に飛び散らないように瓦のような形をした板が斜めに差し込まれていた。さらに、正面の壁には四角い穴が開けられ、この穴から外の様子をうかがうことができる。こうすることでほかの人がトイレに近づいた時に中の人が確認でき、誤って入ることを防げると研究員は話している。トイレの構造は今なお中国の農村部で使用されている、落下式便所(俗にいうボットン便所)と同じだという。
出土品は約1300年前の物で、690〜710年の間に作られたものとみられている。「唐三彩」のトイレが見つかった墓の主だが、墓の特徴や出土品から武則天統治時代に「五品」の官職に就いていた人物と思われるが、書物や墓標が見つかっていないため、詳しい特定は難しい。「唐三彩」のトイレは同研究院の職員も初めて見たそうで、当時の民俗文化研究の重要な手掛かりになるという。(翻訳・編集/内山)
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