Record China 2018年10月23日(火) 21時50分
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上海市で、日本円換算で年間100万円もの授業料を徴収する学校が、食堂で腐ってカビが生えたトマトなどを使ったことで問題になった。当局の命令で校長は解任された。
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上海市内にある幼児園(日本の幼稚園に相当)から高級中学(同、高等学校)までの一貫教育を扱う私立学校、上海中芯国際学校の学生食堂で、腐ったトマトなどが使われていたことが分かった。中国メディアの新京報によると、市当局は23日、校長の解任を命じた。
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上海中芯国際学校の学費は、授業料だけで小学校1~5年までの中文部(中国語部)が年間2万6500元(約43万円)、同じ学年の英文部(英語部)は年間5万5000元(約89万円)程度で、学年を追うごとに高額になり、高級中学の英文部では6万2000元(約101万円)に達する。
18日に同校に足を運んだ保護者が、生徒用食堂が提供する昼食があまりにも貧弱と学校側に抗議したことで、同校の「食の問題」が明るみに出た。学校側は19日に説明会を開催したが、保護者側は食堂の見学を求めた。厨房には、腐ってカビが生えたトマトや、やはり腐った玉ねぎなどが積まれていた。
保護者側はただちに警察に通報した。学校側は専門の調査チームを作ると約束した。市当局も、同学校の食堂の問題に介入することになった。
上海市食品薬品監督管理局と市教育委員会は23日早朝、同問題に対する声明を発表した。全市内の幼稚園から高校に対しては、食堂の状況を検査するように要求。それとは別に上海中芯国際学校の食堂の運営業者の上海怡楽食食品科技が手掛ける市内28校の食堂および物流倉庫の全面調査を行った。その結果、消費期限の切れた食材を使っていたり、偽商品の調味料を使っていたなど、上海中芯国際学校を含め3校について問題が見つかった。
上海市浦東新区市場監督管理局は、上海怡楽食食品科技に対し、問題が存在した上海中芯国際学校、中芯盛大幼児園、上海協和国際学校における業務提供の停止を命じた。上海怡楽食食品科技に対しては調査を続け、違法行為が明らかになれば責任を厳しく追及するという。
市教育委員会と食品薬品監督管理委員会は全市内の学校に対して、校長自らが食堂の状態を1週間に1度は調査することや、保護者委員会に不定期に食堂を調査する体制を築くなどで、学校における食の安全の監督管理を強化するよう求めた。
上海中芯国際学校に対しては理事会名義で保護者や社会全体に対する公開謝罪を行うことや校長の解任を命じた。当局は、上海中芯国際学校を始めとする食堂運営で問題を起こした学校関係者の責任を厳しく追及する。
上海中芯国際学校は、集積回路制作の世界的大手である中芯国際集成電路制造(セミコンダクター・マニュファクチャリング、SMIC)が2001年に創設した私立学校。外国語と中国のバイリンガル教育などで知られる。(翻訳・編集/如月隼人)
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