Record China 2012年10月12日(金) 21時8分
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11日、中国の作家、莫言がノーベル文学賞を受賞した。文学界の重鎮だが、中国では村上春樹の知名度や人気も非常に高い。“中国版ツイッター”と呼ばれる簡易投稿サイトでは、村上氏の落選についても多くの投稿が確認された。写真は中国版ツイッターの画面。
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2012年10月11日、中国の作家、莫言(モー・イエン)がノーベル文学賞を受賞した。文学界の重鎮で中国作家協会副会長も務めるが、実は中国では村上春樹の知名度や人気が非常に高く、いったいどちらが受賞することになるのかが熱い注目を浴びていた。
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“中国版ツイッター”と呼ばれる簡易投稿サイトには、一般からもさまざまな反響が寄せられている。受賞した莫言についてだけでなく、村上氏の落選についても多くの投稿が確認された。以下はその一部。
「村上春樹の方が有名だよね?」
「村上の作品は半分以上読んだ。莫言のは1冊もない…」
「村上はまだ若い。焦らなくていい」
「正直に言えば、村上春樹の作品の方が好き。でも、中国人の作家が受賞したほうがうれしい。日本人はもう2回も獲っているし」
「ただの賞に大きな意味付けをしなくていい。もちろん、受賞できなかったからといってその作家の力が及ばなかったということでもないからだ」
「村上が受賞を逃したことは、そんなに悪いことでもないんだ。少なくとも、わたしが好きな作家はみんな、優れてはいても賞レースとは無縁だった。ノーベル文学賞は映画で言うアカデミー賞のようなものだろうが、言えないような裏事情がいろいろとあるのだろう」
「莫言の作品って重苦しいんだよね、やっぱり村上春樹みたいに繊細なのがいいや」
「高校のころ、よく村上春樹の小説を読みました。たくさんの良い作品がありました。それに対して、莫言の作品については、縁遠かったとしか言いようがない。映画になった『紅いコーリャン』を見たけど、ああいうの好きじゃないなあ」
「村上の作品はスケールが小さいという人がいる。確かにそうかもしれない。だけど、彼の作品は個人の存在にスポットを当てたものなんだ。時には、社会から疎外された個人にね。そして社会は離散した個人の集合体のように描かれている。彼の描く愛情も。孤独な個人が孤独な個人に出会う物語なんだ」
「莫言の作風は重々しく、村上の作風は軽やかだ。莫言の作品はスケール感があり、その中に複雑さや緊張感を秘めている。それに比べると村上の作品はライトミュージックみたいなんだよな」
「村上作品の軽さは北欧の人たちの好みに合わなかったのかもな」
「これでやっと、文学青年たちの前で村上春樹を好きなふりをしなくてすむ。ただ、ひとつ懸念しているのは、これを機に『偉大なる中華民族、強国としての中国が認められた。文学でも世界最高峰に立った』などといった論調がはびこらないことを祈る」(翻訳・編集/愛玉)
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