日本デジタル家電が販売不振、モデル転換で活路は?―中国メディア

Record China    2012年10月13日(土) 6時21分

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11日、日本のデジタル家電各社の業績が低迷している。シャープは事業再編を行い、それに伴う社員削減数は1万人を超え、中国、メキシコ、マレーシアの組み立て工場に影響が波及した。写真は江蘇省南京市の家電販売店。

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2012年10月11日、日本のデジタル家電各社の業績が低迷している。シャープは事業再編を行い、それに伴う社員削減数は1万人を超え、中国、メキシコ、マレーシアの組み立て工場に影響が波及した。これは長引く赤字を黒字に変えるための苦肉の策であった。

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シャープは三菱東京UFJ銀行、みずほコーポレート銀行等の10数社の金融機関による銀行団より、3600億円(約46億ドル)の資金援助を取り付けた。シャープはこのほど銀行団に対して、海外工場の売却、欧米市場における太陽電池事業の縮小、社員の大幅削減などの内容を盛り込んだ経営再建プランを提出した。

業績悪化はシャープだけではない。このほど、オリンパスとソニーの資本・業務提携がほぼ合意に至った。ソニーはオリンパスに500億円出資し、オリンパスの10%の株式を保有する筆頭株主となる。

企業レベルの疲弊は、デジタル家電の市場での売れ行きにも影響している。北京市中関村の家電売場を取材したところ、今年に入ってからデジカメ市場の需要が低迷していることが明らかになった。特に東日本大震災による在庫切れ、スマートフォンの流行といった現象が重なり、同市場がかつてない打撃を被っている。

中関村にある海龍電子城の1階で、ある販売担当者は、「スマートフォンがデジカメの代わりになる傾向が強まり、特に若い消費者の間で顕著だ。1〜2年前、当店は1カ月で約400台のデジカメを販売していたが、今や50台売れればましな方だ」と語った。

専門家は、「スマートフォンの画素数や保存機能の強化により、デジカメ(特に小型デジカメ)の販売が減少している。デジカメは日本家電企業のかつての主力事業で、市場の疲弊は各社の負担を増している。早期に戦略転換を図らなければ、日本企業は今後も苦しい経営を強いられるだろう」と指摘した。

さまざまな不利な要因を受け、日本デジタル家電企業も活路を見出そうとしている。シャープはこのほど、早ければ来年3月末に富士通と協議を開始し、「AQUOS」シリーズ等の携帯電話事業の統合について検討すると発表した。同事業統合が成功すれば、シャープは日本国内の携帯電話市場で36%のトップシェアを占めることになる。

業界関係者は、「シャープの今回の事業統合は、日本家電企業全体が苦境に陥っていることを示した。スマートフォンの時代が到来した中、日本企業はイノベーションの不足、チャンスの喪失、スマートフォン市場の軽視により、軒並み赤字を計上した。スマートフォン事業の統合・モデルチェンジは、各社にとって共通の活路となる可能性がある」と分析した。

オリンパスは、赤字に陥るデジカメ等のカメラ事業でソニーとの提携を強化し、部品の共通調達等によりコスト削減を狙う。ソニーは医療機器等の新事業の発展による収入増で、テレビ事業の赤字の埋め合わせをする。(提供/人民網日本語版・編集/内山)

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