Record China 2012年9月13日(木) 18時22分
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10日、中国では中年カップルの「空の巣」家庭(子供が独り立ちした後の夫婦のみの世帯)がここ数年で急激に増加している。資料写真。
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2012年9月10日、人民網日本語版によると、中国では中年カップルの「空の巣」家庭(子供が独り立ちした後の夫婦のみの世帯)がここ数年で急激に増加している。その多くは40歳代前半で「空の巣」家庭となっている。平均寿命が伸び続けている状況を考えると、彼らは今後20−30年、あるいはそれ以上、「空の巣」で生活することになる。「空の巣」家庭は今後も増加の一途をたどる見通し。「空の巣」は中年世帯の代表的な家族構成パターンとなり、中年世帯全体の90%以上を占める見込みだ。武漢晩報が伝えた。
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国家一級心理カウンセラーの資格を持つ易斯得心理カウンセリングセンター首席カウンセラーの呉明莉(ウー・ミンリー)氏によると、毎年8月から9月にかけて、同センターにカウンセリングを受けにくる「空の巣」家庭の夫婦が増えるという。
「空の巣」家庭について、呉氏は次の通りコメントした。
「空の巣」に残された中年の親は、心理的に「空っぽな状態」になっており、この状態を「空の巣症候群」と呼ぶことができる。子供が家にいた時は、子供中心に生活の全てが回り、生活はある程度パターン化されていた。ところが、子供が家を出ると、このパターンが崩れ、親は混乱してしまう。これが「空の巣症候群」が生じる原因で、親は新たな生活パターンを確立する必要がある。
「空の巣」家庭になったばかりの親にとって、「空の巣」で経験する焦燥感は、誰もが経験することであり、少しも異常なことではない。しかし、だからと言って決して軽視すべきではない。「空の巣」症候群が深刻化すると、家庭の危機が誘発される恐れがある。
民政部門の統計データによると、40代から50代の夫婦は離婚率が高く、離婚総数の約50%を占めている。このうちの多くは「空の巣」カップルだ。
子供が家にいた時は、子供が夫婦の関心の的であり、夫婦間のコミュニケーションにおける重要な絆であった。子供がいたからこそ、夫婦間のもろもろの問題がしばし沈静化、あるいは、うやむやになり忘れ去られていた。しかし、子供が出て行ってしまうと、これらの問題が水面に再浮上してくる。夫婦がお互いに良い関係を保つよう努力しないと、最終的に残る選択肢は「離婚」になってしまう。
夫は「空の巣」に残された妻の心理的な変化に気を配り、妻の喪失感やパニックを察し、出来る限り妻の傍にいてやるなど配慮する必要がある。一緒にスポーツを楽しんだり、共通の趣味を始めるなどして、落ち込みがちな妻の気分を盛り上げる。さらに、スポーツなどで同世代の人と知り合う機会も多くなることから、交際範囲を拡大し、妻の気持ちが新しい方向に向くよう、夫は上手くリードすれば良い。
「空の巣」の母親にとって、何よりも大切なことは、「自分の殻を破る」方法を学ぶことだ。
母親は「子供が自分の生活の全てではなく、自分が人生の道を共に歩むのは、子供ではなく夫である」という認識をしっかり持つ必要がある。「空の巣」家庭になったという事実は、夫婦がお互いの気持ちを近づける良い機会だ。これまでの子供一辺倒の生活にピリオドが打たれたことで、「失った」自分を追い求め、夫婦二人の新たな世界を築くことができる。(編集/TF)
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