雇用者報酬が増加、従業員のプロ意識は低下―中国

Record China    2012年9月2日(日) 16時4分

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8月31日、企業による人材争奪戦により、中国の雇用者報酬が高騰している。写真は北京の会社員ら。

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2012年8月31日、人民網日本語版によると、現在の世界経済の情勢を受け、中国は各企業の将来的な成長にとって、重要な市場となっている。その一方で、企業による人材争奪戦により、中国の雇用者報酬が高騰している。世界的なコンサルティング会社のヘイグループが30日発表した「2012年中国市場雇用者報酬予測」によると、今年も中国全土で雇用者報酬が増加したが、従業員の「プロ意識指数」は最低値を更新しており、中国企業が経済的に苦境に陥る恐れがある。北京商報が伝えた。

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上述した報告書は、「インフレ要因と物価上昇率を十分に考慮した上で、2012年の中国市場の雇用者報酬は9.44%増となり、増加率が昨年の平均値をやや上回った。物価による影響を考慮しなかった場合、2012年の実質的な雇用者報酬の増加率は6.24%に達し、過去4年間で最高を記録した」とまとめた。

同報告書はまた、「中国国内の企業のうち、従業員間(一般社員から高級幹部に至るまで)の固定給の差が大きく、最大で50倍以上に達する。これは先進国を大きく上回る数値だ。先進国の雇用者報酬・待遇の発展を振り返ると、経済発展、業界のアップグレード・モデルチェンジ、人件費の高騰により、この差は15−25倍に縮小される」とした。

中国雇用者報酬の調査研究を担当するヘイグループの李[吉吉](リー・ジャー)氏は、「積極的に見れば、中国では今この変革が生じているところだと言える。消費による経済けん引の前提条件は中産階級の増加であるが、現場で働く従業員の報酬が大きく増加していることから、この条件を満たしつつあることが分かる」と指摘した。

中国全土の雇用者報酬が全体的に増加する中、従業員のプロ意識が低下している。ヘイグループがこのほど発表した世界の従業員のプロ意識に関する調査報告書で、中国人社員のプロ意識の水準が、理想的とは言えない世界平均をさらに約15ポイント下回った。中国企業の従業員の勤務に対する支持も明らかに不足している。中国の従業員の44%は「企業は従業員の勤務を力強くサポートしていない」と回答しており、世界平均を9%上回った。

李氏は、「中国人社員のプロ意識と企業からのサポートは共に不足しており、企業の高度成長を制限する主な原因となっている。高額の人件費の支払いに追われている経営者は、この事実について反省するべきだ。企業が従業員に対して提供できるサポートは、給与や待遇だけではない。積極的に見れば、中国人社員の企業に対する貢献度を高める余地が残されていると言える。中国企業は管理面から改善を行うことができる」と指摘した。(編集/TF)

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