2012年8月29日、人民網日本語版によると、高級車「リンカーン」ブランドが中国に帰ってくる。米自動車大手フォードのアラン・ムラリー会長兼最高経営責任者（CEO）は27日に重慶市で長安フォードの重慶拠点拡張プロジェクト定礎式に出席した後、休む間もなく翌28日に北京市に移動し、「中国へのリンカーン投入」という大ニュースを発表した。京華時報が伝えた。

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ムラリー会長によると、リンカーンブランド車を2014年下半期に中国市場に再び投入し、最初に投入する車種は2．0Tターボエンジンを搭載したものになるという。完成車を輸入して投入する予定で、ムラリー会長は中国での生産を行うかどうかについてはコメントしなかったが、中国国産化の可能性は否定しなかった。

現在、フォードは北米でリンカーンブランドの再構築を行っており、中国市場に合わせた新車種の開発も進めている。中国向け車種は中国の消費者のニーズを踏まえ、正面のデザインや内装などをレベルアップさせるという。ムラリー会長によると、さきに中国で調査研究を行ったところ、中国の高級車市場には個性的な製品や消費者の試乗体験サービスが不足していることがわかった。このため、リンカーンは中国に返り咲くにあたって、「控えめ、優雅」というまったく新しいイメージを構築し、中国の消費者に個性的なブランド体験の機会を提供し、オーダーメードサービスへの需要に対応することを考えている。中国での見通しは明るいという。

ムラリー会長は28日の説明会で、リンカーンブランドをめぐってフォード中国が販売会社リンカーン中国を設立することを明らかにした。長安フォード販売会社のリチャード・べーカー元副社長がリンカーン中国の社長に就任する。

フォード中国によると、リンカーンは中国で独自の販売店ネットワークを構築する予定で、今年第4四半期（10−12月）にディーラーの募集を開始するという。

フォードの予測によると、中国では20年に高級車の市場規模が米国を抜き、自動車市場全体に占める割合は現在の6％から10％に上昇する。また、高級車の年間生産台数は300万台に達するという。（編集/TF）