目に見えない施設が守る東京都民の生活の安全―中国メディア

Record China    2012年7月29日(日) 16時38分

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27日、人民網日本語版によると、日本問題コラムニストで日本産網站CEOの陳言氏は北京の豪雨被害を受け、東京の浸水対策を分析した。写真は21日、北京の豪雨被害。

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2012年7月27日、人民網日本語版によると、日本問題コラムニストで日本産網站CEOの陳言(チェン・イエン)氏は北京の豪雨被害を受け、東京の浸水対策を分析した。

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東京ではしょっちゅう雨に遭う。それも北京のように少し雨宿りすればやり過ごせる雨ではなく、一日中小雨が降り続ける。これは東京都民にとって珍しいことではない。

濁った雨水に押し流されたごみで下水口が詰まったために至る所で冠水したり、自動車が橋の下で雨水の中に沈むといった悲惨な光景は東京では基本的に見られない。もし東京でそのようなことが一度でも起きれば、行政は絶対にその再発を許さないだろう。

日本の都市浸水対策普及率は52.8%、東京では95%以上に達している。昔は大雨による床上浸水もあったが、大規模な排水網の整備後は極めて稀になった。

東京の鉄道橋の下の道路では、中国のように地面が数メートル掘り下げられていて、自動車が潜り込むように通行するということはない。これでは大雨が降ると排水に問題が生じ、橋の下に大量の水が溜まり、交通に影響が出るのは明らかだ。日本の鉄道、行政が中国のように工事費用を節約するために橋を低めに建設し、通行人や自動車には深く掘り下げた道路を通行させるということはあり得ない。こうした設計・施工方式に余りにも多くのリスクがあることは常識的に見て明らかだ。東京でもその他の日本の都市でも、降雨時に自動車が線路の下の道路で水没したという話は聞いた試しがない。そんな事が起きれば、鉄道会社がまず強く非難されるだろう。

私は数日前に日立設備エンジニアリングを取材し、中国企業向けに生産中の大型ポンプを見学した。このポンプは組み立てると三階建てのビルほどの高さがあって感嘆させられる。幸田暁工場長によると、中国の南水北調(南部の水を北部へ引く)プロジェクトに提供したポンプよりも大きい。こんなに大きなポンプを日本で何に使うのかと質問すると、主に都市排水用なのだという。

東京などの大都市には実は、人目につかない場所に、雨水を貯留したうえで直径10メートル前後の地下トンネルを通じて速やかに大型河川に排出することのできる、極めて強大な都市行政施設が多くある。国道の下には、しばしばこうした大型排水トンネルが敷設されている。こうした排水トンネルは最終的には海へ流れ込む自然河川と合流する。大雨による大規模冠水が予想される場合は「通常数台または10数台の大型ポンプを同時に稼働する。こうして初めて大雨が市民生活に余り大きな影響を与えないようにすることができる」と幸田氏は説明する。ポンプは全てディーゼル駆動だ。大雨は往々にして都市停電を伴うので、ディーゼル駆動にして初めて万に一つの失敗もないようにできるのだという。

私は大型排水トンネルの工事現場も見学したことがある。トンネル内はトラック4台が並走しても確実に余裕がある広さだ。このように大きな排水トンネルを東京の重要な道路の下に敷設する必要があるのかと最初は考えてしまうだろう。100年に1度も使わないかもしれない。だが東京都の後の状況を見ると、こうした重要な施設は絶対に必要なのだ。こうした施設があるおかげで、東京では雨水が生活排水や工場排水とは別に速やかに排出され、交通や市民生活の安全が確保されているのだ。

表面だけ見ると、東京の高層ビルは北京や上海に数で及ばないし、外観の多様性にいたってはとてもモダンとは言えないが、道路や橋の建設、そして巨大な地下排水プロジェクトや大型ポンプの設置等々を見ると、東京のスムーズな交通や市民生活の安全は、地上からは目に見えないこうした都市行政施設によって保証されているのだ。(編集/TF)

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