韓国で出火相次ぐ独製BMW、政府は運転自粛を勧告、現地責任者「重く受け止める」と謝罪

Record China    2018年8月10日(金) 6時20分

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韓国でドイツ製の乗用車BMWが走行中に出火する事故が続発。政府は所有者に運転自粛を勧告し、約10万台のリコールを実施したBMWコリアの会長は「今回の事態を重く受け止めている」などと謝罪した。

2018年8月9日、韓国で今年に入り、ドイツ製の乗用車BMWが走行中に出火する事故が相次いでいる。韓国政府は対象車両の所有者に対し、運転自粛を勧告。BMW側は約10万台のリコール(回収・無償修理)を実施し、BMWコリアの会長は「今回の事態を重く受け止めている」などと謝罪した。

聯合ニュースなどによると、BMWの出火事故は今年になって30台以上を数える。ディーゼル車が多いが、ガソリン車も含まれている。2日には、江原原州市富論面興湖里にある嶺東高速道路・江陵方面の104キロの地点で、女性が運転していたディーゼル車から火が出た。女性は「アクセルペダルが正常に作動せず、路肩に止めたが、車の前の部分から突然炎が上がった」と話しているという。

国土交通部は3日、「近ごろのBMWの車両事故で国民を驚かせ、申し訳ない」とし、政府として事故原因を徹底的に調査すると表明。該当する車両の所有者は早急に点検を受け、安全が確保できるまで運転を控えるよう呼び掛けた。

出火を受け、BMW側は7月26日、42車種、10万6317台のリコールを発表。しかし、その後も該当車両は1日1台の割合で出火している。BMWコリアの金孝俊会長は6日、ソウルで記者会見し、「本社でも今回の事態を重く受け止め、最優先課題として経営陣が毎日の状況を共有している」と陳謝。「BMWのプロジェクトスタッフ10人以上が韓国入りし、24時間態勢で問題解決に取り組んでいる」とも釈明した。

出火原因として有力視されているのは「排気ガスの再循環装置(EGR)モジュールの異常」。

国土交通部は「EGRに問題が発生し、高温の排気ガスが冷却されない状態で車体の内部に流入し、高温の排気ガスによってエンジンに穴が開き、エンジンカバーなどが発火して火災が発生した」とみている。

部品の不良なのか、設計の欠陥なのか、作動方式に問題があるのか、いまだに原因は特定できておらず、専門家の見方もさまざま。烏山大自動車学科のムン・ハクフン教授は「最も疑われるのはEGRバルブの異常」だとして、「EGRのバルブが閉じる際に完全に閉じず、高温の排気ガスが冷めずに吸気管に流入し続けたことで、火災が発生した可能性がある」と指摘した。大林大自動車学科のキム・ピルス教授は、EGRのバルブではなく、バルブを作動させるシステムに問題がある可能性に言及している。

問題のEGRについて、BMWは全世界共通だと説明しているが、日本などでは出火が報告されていない。中央日報は「EGRは世界的に普遍化した装置だ。これが問題なら、他の国で走っているBMWにも同様の事故が起きてしかるべきだ。ところが唯一韓国で販売された車両から出火するのは理解しがたい」と疑義を呈している。(編集/日向)

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