日本アニメに学ぶ「擬人化」の真髄―中国メディア

Record China    2018年8月5日(日) 22時50分

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3日、新京報は、日本アニメでよく見られる「擬人化」から学べることについて分析した。

2018年8月3日、新京報は、日本アニメでよく見られる「擬人化」から学べることについて分析した。

記事は、最近中国で日本のアニメ「はたらく細胞」が評判になっていると紹介。同作は擬人化した体内の細胞の日常を描いたアニメで、方向音痴の赤血球や衛兵のような白血球、かわいい子どものような血小板などが登場。「血小板が萌える」「白血球のお兄さんはなんてかっこいいんだ」などと話題になっている。

記事は同作について、「視聴者が理解しやすい人間に置き換えてストーリーを進めており、すべてを『萌え化』する擬人化創作」と紹介。「擬人化という手法は古くからあるものの、『はたらく細胞』では擬人法の基礎の上に、非人類の物の人格化を強化している。直接人類の外見、性格、思想、人間関係などを立体的に設定している」と説明した。

擬人化が使用される目的について記事は、「テーマとの距離を縮め、理解しやすくすることにある」と分析。「国の歴史や刀剣、軍艦などを、性格のある人物に変えることで、読者や視聴者とのインタラクティブを実現し、厳粛で単調な内容が、より多くの人に受け入れられるようになる」とした。

そして、「日本では多くの作品で擬人化が採用されている」と指摘。刀剣を擬人化したゲーム「刀剣乱舞」や、動物園内の動物を擬人化した「けものフレンズ」、戦艦を疑似化した「艦隊これくしょん」などを挙げ、「以前は誰も見向きもしなかったような物や文化も、擬人化によって多くの人の注目を集めるようになった」と論じた。

一方で、擬人化には注意すべき点もあると指摘。「紛争の的となっている物や歴史の場合、気軽にちゃかすような姿勢で見るべきではない」とした。一例として、「艦隊これくしょん」が第二次大戦中の日本の軍艦がテーマとなっていることに触れ、「濃厚な軍国主義的思想の要素が含まれている」と主張。「真相をよく理解していない人は、萌えるものは正義と考え、擬人化することで戦争の残酷性への認知を弱めさせる」と指摘した。

最後に記事は、日本の擬人化から中国が学べる点を分析。中国アニメでも擬人化は用いられているものの「道理を説くものや知識の普及に重きが置かれていて、人っぽさに重きが置かれていない」と問題点を指摘。「日本アニメの擬人化では、人物描写に重きを置いている。ストーリーも日常的で、内容も教育的ではない。擬人化したキャラクターは視聴者に好かれ、これにより知識欲が高まり、擬人化されたものの背景を自ら理解しようとするようになる」と論じた。(翻訳・編集/山中)

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