国家資金を投じてレアアースの貯蔵を開始、国際市場はさらに混乱へ―中国

Record China    2012年7月6日(金) 18時26分

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5日、中国政府は将来の使用に備えるため、国家資金を利用してレアアース(希土類)を購入・貯蔵する新たな政策をすでに実施しているという。写真は6月20日、中国国務院新聞弁公室が発表した白書「中国のレアアース状況と政策」。

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2012年7月5日、中国証券報によると、中国政府は将来の使用に備えるため、国家資金を利用してレアアース(希土類)を購入・貯蔵する新たな政策をすでに実施しているという。英BBC中国語サイトが伝えた。

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レアアースは、iPodからミサイルの生産に至るまで、多数のハイテク製品の重要な原材料だが、中国が世界の総生産量の90%を占めており、これまでにも生産量の制限や輸出割当を実施し、国際市場を混乱させてきた。

これに対し、日本や米国、欧州連合(EU)は世界貿易機関(WTO)を通じて中国と話し合いを行ってきたが決着がつかず、先月WTOに対し、紛争処理小委員会(パネル)の設置を要請した。日米欧は中国がレアアースの輸出を不公平に制限し、中国企業に利益をもたらそうとしていると非難している。

一方、中国は、レアアースの制限政策は資源と環境の保護が目的であり、持続可能な発展を確保するものであると主張。中国政府高官は「レアアースに関する中国の政策は国際貿易ルールに適合している」と表明している。

中国政府はこれまでに、レアアース政策の目的については明らかにしてきたものの、レアアースの貯蔵については公式に宣言していなかった。記事はレアアースの貯蔵をいつから開始したかを明示していないが、一部の専門家は「中国の今回の行動は中国がレアアース資源のコントロールをもくろんでいるのではないかとの世界各国のさらなる懸念を引き起こすだろう」と指摘している。(翻訳・編集/HA)

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