西日本豪雨の死者200人に、災害発生時にまずすべきこととは?―中国メディア

人民網日本語版    2018年7月13日(金) 17時20分

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警察庁は12日、死者が全国14府県で200人に上っていると発表し、過去三十数年で最悪の被害となっている。資料写真。

警察庁は12日、死者が全国14府県で200人に上っていると発表し、過去三十数年で最悪の被害となっている。特定非営利活動法人・日本防災士会東京都支部の正谷絵美防災士は、災害発生時はまず自分の身の安全を確保することが一番重要で、その上で、周りの人と助け合ったり、政府の救援を待ったりしなければならないと話した。新華社が伝えた。

2004年に設立された日本防災士会は、同組織が定めたカリキュラムの受講履修と試験合格、各種講習受講などを経て認定証を取得した防災士の有志で構成されている。現在、その会員数は8982人で、日本のすべての都道府県に支部があり、会員を対象とした研修や講習を企画したり、救済活動に積極的に参加したり、社会の防災能力を向上させるための活動をしている。

正谷防災士は、「自然災害が発生するたびにほぼ毎回、被災者からは政府の行動が遅い、救援が不十分という不満の声が上がる。しかし、災害発生時に一番大事なのは、自分の身の安全を確保すること。例えば、洪水が発生した時は、現地の消防署や警察なども洪水に見舞われている。そして、政府は他の地域の人員を派遣して救援に当たるしかなく、交通機関も麻痺するため、救援は自然と遅くなってしまう」と指摘する。

今回、被害が最も深刻だった岡山県倉敷市真備町では、洪水で堤防が決壊し、これまでに数十人の死者が確認されている。この点について正谷防災士は、「豪雨など予想できる状況に対しては、なんとかなるだろうという思いを抱く人がおり、テレビやラジオで大雨特別警報が発令されていると報道されていても、過去の経験をもとに自分は大丈夫だろうと思ってしまう。そして、夜中などに洪水が発生してしまった場合、逃げ遅れることになってしまう」と分析する。

そして、「日本の防災教育においては、自分の命を守ることが防災の鉄則。激しい雨が降り続き自然災害が起きる可能性がある時は、警戒を強め、テレビやラジオ、携帯などで正確な情報を得なければならない。避難するよう警告された時は、必ずすぐに行動し、安全な場所に移動しなければならない。避難は早ければ早いほどいい。水害に見舞われた時は、『垂直避難』の原則に従って、できるだけ高い場所に避難し、救助を待つ必要がある」とする。

日本は自然災害が多い国であることもあり、防災教育を非常に重視している。筆者は東京で仕事をするようになって1年もたたない間に、異なる機関が企画した防災訓練に3度参加した。こうした訓練は地震発生を想定して行われることが多い。東京に住む外国人を対象に行われた防災訓練では、防災専門家が豪雨によって起こる可能性のある災害やその時にどのように避難すべきかなどを説明してくれた。

日本を訪問中の外国人観光客について、正谷防災士は「自然災害が起きた場合、まず落ち着いて、ホテルなどの指示に従って安全な場所に避難しなければならない。もし、一戸建てなどに泊まっている場合は、周りの日本人に助けを求め、避難できる場所を教えてもらうといい。その他、正規ルートを通して正確な情報を得るようにし、SNSなどの投稿を安易に信じてはならない。現地の公共交通機関の状況に留意し、すぐに自分の国の大使館に連絡すれば、助けを求めることもできる」とアドバイスしている。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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