Record China 2018年7月15日(日) 9時50分
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中国が主導する「現代版シルクロード経済圏構想(一帯一路)」について、中国メディアは「日本のユーラシア開拓を促進」と秋波を送っている。日本にはアジアに戻り、欧州にとどまる「返亜留欧」も呼び掛けている。東京
2018年7月13日、中国が主導する「現代版シルクロード経済圏構想(一帯一路)」について、中国メディアは「日本のユーラシア開拓を促進」と秋波を送っている。一帯一路は「先進的な欧州、立ち遅れたアジア」という歴史的な隔たりを変えると強調。日本にはアジアに戻り、欧州にとどまる「返亜留欧」も呼び掛けている。
一帯一路に関して中国網は「表面的には指導者の積極的な姿勢に見えるが、その裏で真の力を発揮しているのは歴史の法則だ」と指摘。「これは『脱亜入欧』から『返亜留欧』への変化だ」としている。
記事は「150年前の日本は明治維新により『脱亜入欧』を実行した」と回顧。「アジアが立ち遅れ、『入欧』により欧州の産業革命と科学技術革命に追いつく必要があったからだ」としながらも、同時に「その結果、日本は科学技術のチャンスをつかんだが、政治的には道を誤った」とも振り返っている。
続いて「現在のアジアは世界経済発展の中心的な力になっており、世界経済のグローバル化の中でより重要な役割を演じるようになっている」と説明。「一帯一路への参与は日本がアジアに戻り、中国などとアジアの繁栄・発展を推進すべきであることへの理解を日増しに深めていることを意味する」と述べている。
さらに米国のトランプ政権を念頭に「中日両国の発展は自由貿易から利益を得ており、両国とも自由貿易を主張している。現在の世界は『脱グローバル化』『脱自由貿易』の逆流に直面している」と言及。「日本が一帯一路に参与するのは多国間自由貿易体制を守り、保護主義と一国主義に反対する中日両国に共通する主張を具体的な行動に移すためだ。一帯一路への参与により、日本はユーラシア市場をさらに開拓できる」と論じている。
具体的には「日本が省エネ・環境保護、災害管理、インフラ整備、ハイテクなどの先進的な技術や経験を一帯一路沿線国と共有できれば、日本はおのずと『市場開拓の成功』を手にすることができる」と例示。「一帯一路への参与は日本が技術と市場の『ダブル成功』を実現するチャンスだ」と訴えている。
その上で「一帯一路の持続的な発展は、数百年にわたる『先進的な欧州、立ち遅れたアジア』という歴史的な隔たりを変え、『先進的な欧州、先進的なアジア』が互いに融合する新たな歴史を切り拓くことになる」と提唱。「日本の一部の政治家は、短期的かつ狭隘(きょうあい)な地政学的見解・疑念を捨て、長期的な視野と大局観を持ち、ユーラシア大陸の自由貿易と繁栄・発展を促進する歴史的なチャンスを惜しみ、これをつかむべきだ」と結んでいる。(編集/日向)
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