人民網日本語版 2018年7月12日(木) 15時30分
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西日本ではこのほど記録的な豪雨に見舞われ、平成史上最悪の水害となっている。日本メディアの報道によると、被害はさらに増え、11日午後10時現在のまとめでは、死者は13府県で176人になった。
西日本ではこのほど記録的な豪雨に見舞われ、平成史上最悪の水害となっている。日本メディアの報道によると、被害はさらに増え、11日午後10時現在のまとめでは、死者は13府県で176人になった。この日、岡山、広島、佐賀の3県で計17人の死亡が確認されたが、安否不明者は依然として61人に上る。現在も行方不明者の捜索が続いており、この数はさらに増える可能性が高い。被災地は連日30度を超える暑さとなっており、断水も25万戸を超えており、復旧に影響を与えている。新華社が伝えた。
日本は地震や火山の噴火など、自然災害が多く、防災・警報メカニズムも整っている。そして、国民の防災意識も高い。にもかかわらず、今回の豪雨では、なぜこれほど多くの犠牲者が出てしまったのだろうか?
▼長時間降り続いた豪雨
被害がこれほど大きくなった理由の一つは、記録的な大雨が降り続いた点。活発な梅雨前線が長期間停滞し、西日本の多くの地域でその雨量が過去最多となった。
6月末以降、西日本の広い範囲では強い雨が降り続いた。日本の気象庁の統計によると、6月28日から7月8日までの積算雨量は、高知県の馬路村魚梁瀬で1852.5ミリ、本山町で1694ミリ、愛媛県石鎚山で965.5ミリに達し、7月としては過去最多の雨量となった。
8日の時点で、西日本各地では72時間の雨量の記録を更新し、愛媛県西予市宇和町で523.5ミリ、広島県呉市で465ミリ、山口県岩国市で444.5ミリに達した。NHKの報道によると、日本全国およそ1300カ所の雨量の観測点のうち、119カ所で統計を取り始めてから最高となり、48時間の雨量は123カ所で統計を取り始めてから最高となった。
短時間の間に強い雨が降ったことで、河川やダムの水位が急上昇した。水害が最も深刻だった岡山県倉敷市真備町では川の堤防が決壊し、町の3分の1の家屋が水に浸かり、1000人以上が孤立した状態で建物の屋上などに取り残され、救助を待つ状態となった。同町だけで少なくとも28人が水害で亡くなった。
日本の気象庁は9日、今回の記録的な豪雨について、「平成30年7月豪雨」と命名した。今回の水害は、死者・行方不明者299人を出した1982年の長崎大水害以降、最悪の被害となった。
▼地形の問題
死者や行方不明者が多かった被害地域では、地質や地形の要因も加わった。
日本の国土の約3分の2は山地。元国土交通省水管理・国土保全局砂防部長で、砂防・地すべり技術センター専務理事兼砂防技術研究所所長の大野氏は、日本の地質構造は脆弱で、土砂崩れや土石流が起きやすいと指摘する。日本では多くの住宅が、坂や山のふもとなどに建てられており、土砂崩れや土石流が起きると、被害に遭いやすい状況となっている。
中国社会科学院の世界経済・政治研究所で日本の研究に携わっている陳哲(チェン・ジャー)博士は、「数十年に一度の豪雨が原因で、土砂崩れや土石流が発生すると、大量の土砂があっという間に流れ込んで来るため、住民は逃げる余裕すらない。家の中にいたとしても、建てられている場所が悪い場合、そのまま土砂に埋もれ、生き埋めとなってしまう可能性もある」との見方を示した。
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