2012年6月14日、中国吉林省東部の長白山自然保護区で、絶滅危惧種に指定されている野生のアムールトラの撮影に成功していたことが分かった。中国新聞網が伝えた。

【その他の写真】

吉林省林業部門によると、今年3月、北京大学生命科学学院と吉林省延辺朝鮮族自治州汪清県の林業局が、同県の杜荒子営林場と大荒溝営林場に100台以上の遠赤外線カメラを設置。今月12日、杜荒子営林場の標高837m付近に設置されていたカメラに一頭のアムールトラの姿が写っているのが確認された。

カメラがその姿をとらえたのは、4月4日午前7時32分（現地時間）。同県で野生のアムールトラが確認されたのはこれが初めて。野生のアムールトラは世界の10大絶滅危惧種に数えられており、主な生息地は中国東北部と極東ロシア。現在、中国にはロシア国境近くの黒竜江省東部の完達山と吉林省の長白山を中心に20頭前後しか残っていないとみられている。

黒竜江省や吉林省など中国の複数の省と世界自然保護基金（WWF）は合同でアムールトラの保護活動を展開おり、2014年までに個体数を30〜40頭にまで増やすことを目標としている。（翻訳・編集/NN）