ネット依存治療の専門家がオンラインゲームを絶賛、その題材は抗日戦争―中国

Record China    2012年5月29日(火) 8時16分

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28日、中国で青少年を中心としたインターネット依存症が社会問題化する中、ネット依存症治療の専門家として著名な大学教授が、あるオンラインゲームを称賛したことが争議を呼んでいる。写真は陶宏開教授。

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2012年5月28日、中国で青少年を中心としたインターネット依存症が社会問題化する中、ネット依存症治療の専門家として著名な大学教授が、あるオンラインゲームを称賛したことが争議を呼んでいる。南方日報の報道。

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華中師範大学の陶宏開(タオ・ホンカイ)教授は21日、広東省深セン市で行われたあるオンラインゲームの“品評会”に出席。インターネットへの過度な依存に反対している立場のはずだが、この席で件のゲーム作品を「健康的で、青少年に正しい価値観を与える」と評した。

これまで一貫してインターネットが若者に及ぼす負の影響を説き、ネット愛好者を“精神的麻薬”とまで呼んでいた教授のこの発言に、インターネット界は当然のごとく、騒然となった。中には「メーカーから多額の宣伝費を受け取っている」と疑う向きも。陶教授は27日、この疑惑に対し、「ほんの少額の労働報酬を受け取っただけ」と説明し、自身は決してオンラインゲーム全般をおしなべて否定しているわけではなく、一部の有害な作品を批判しているだけだと、理解を求めた。

その陶教授をして「すばらしい」と言わしめたゲームの内容だが、彼はミニブログでその内容について説明している。それは「中国人民が一致団結して侵略者の日本に立ち向かった歴史を表現しており(中略)、日本の帝国主義による中国侵略の本質を理解し、危険や困難を恐れずに敵に立ち向かった抗日戦士たちの勇気を疑似体験するもの」とのこと。遊びを通じて教訓を学び取る健康的なゲームと定義している。

教授が問題視しているのは、現実からかい離したファンタジーの世界を舞台としたゲームだという。バーチャルな世界に耽溺すると、精神的に未熟な子供たちの目には現実が退屈で醜悪なものに映り、物事や他人をネガティブにとらえる習慣がついてしまうというのがその主張だ。

なお、今回の品評会に出席した理由は「宣伝のためではなく、作品の評価を行うため」であり、メーカーから受け取った報酬額については具体的数字を明かせないものの、「ごく少額である」としている。(翻訳・編集/愛玉)

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