「孔子学院の教師は帰国せよ」中国政府の公的教育機関関係者にビザの延長を認めず―米国

Record China    2012年5月24日(木) 16時4分

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17日付で米国務省は、孔子学院の教師として同国のJ-1ビザを取得して滞在している中国人に対し、今後はビザの延長を認めず、6月30日までに米国を退去するよう申し渡した。写真は北京の孔子学院総本部。

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2012年5月17日付で米国務省は、孔子学院の教師として同国のJ-1ビザを取得して滞在している中国人に対し、今後はビザの延長を認めず、6月30日までに米国を退去するよう申し渡した。人民日報が24日付で報じた。

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孔子学院とは、中国政府が中国語や中国文化の世界的普及を目的として設立した公的な教育機関。同学院の教師陣は、J-1ビザと呼ばれるビザを取得して米国に滞在している。このビザは、米情報局(USIA)が認定する学業・ビジネス・各種団体の交換プログラム参加者に対して発行されるもの。今後、孔子学院の教師は「相応の交換プログラムを通じて再度、ビザを取得しなおすように」とのことだ。

米国務省の今回の通達では、同学院の行う活動が関連法規にのっとったものであることを求め、さらに、在籍する教授や学者陣が、他の公立・私立小中学校で教育活動を行うことを禁じ、米国務省の認定を受けた教育機関の範囲を超えてはならないとしている。また、孔子学院そのものに対しても「関連する米国の認証を取得しなければ教育活動は認められない」と通達した。しかし、その“認証”とは具体的に何の認証で、どの機関に対して申請するものなのかははっきりしていない模様。そもそも、孔子学院は学位を授与する教育機関ではないため、こうした類の申請はこれまで不要だったという。孔子学院の関係者は、今回の通達に困惑を隠せない様子だ。

こうした動きの背景には、政治的な勢力の存在も。一部の米国会議員は、中国が公的教育機関と民間メディアを通じて国家の宣伝活動行っていると懸念を抱いている。ただ、孔子学院と提携している米国内の各大学からは「自主的な教学の権利を侵された」と、強い反発を受けている。

2004年に設立された孔子学院は、世界106カ国で350校の現地教育機関と提携。米国では2004年末にメリーランド大学と中国・南開大学との提携で進出してから、現在81校を数える規模に成長している。(翻訳・編集/愛玉)

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