2012年4月30日、同性愛者であることをカミングアウトした香港の歌手アンソニー・ウォン（黄耀明）が、テレビ番組で心境などを語った。明報が伝えた。

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中性的な魅力のビジュアル系として、90年代にはアイドル的な人気を誇ったアンソニー・ウォン。先月23日、所属する音楽ユニット・達明一派（タッミンペア）がデビュー25年記念コンサートを開催し、そのステージ上で同性愛者であることを初めて打ち明けた。

香港の同性愛者向けTV番組「自己人」に出演したアンソニーは、カミングアウトの理由について、「家族や親しい友人はとっくに知っていたし、有名人の1人として事実を語り、社会的風潮を変える働きがしたかった」と語った。現在、交際を始めたばかりの恋人がいるが、将来についてはまだ何も考えていないという。

初めて男性に愛を告白したのは中学生の頃。また、1990年に恋人を母親に紹介し、自分が同性愛者であることを明かした時には、ショックを受けた母親と一緒に号泣した、と語っている。

香港のスターで同性愛をカミングアウトしたのは、すでに故人の俳優レスリー・チャン（張国栄）が有名だ。「彼らカップルは、すごく幸せだと思った。特に印象深いのは、2人が手をつないで町を歩く姿の写真を見た時。こんな簡単なことでも、香港ではなかなか難しいことだから」と、レスリーをうらやましく思った気持ちを話していた。

彼のカミングアウトには、多くの芸能人仲間が支持の立場を表明している。「同じ同性愛者として、支持してくれている人もいる」と衝撃的なコメントも口にしたが、それが誰なのかについては極秘として明かさなかった。（翻訳・編集/Mathilda）