終身雇用制度の崩壊で、日本の若者に広がる「隣の芝生は青い」現象―華字紙

Record China    2012年4月21日(土) 5時57分

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19日、華字紙・日本新華僑報は「日本の若者はなぜ『隣の芝生は青い』と思うのか?」と題した記事を掲載し、日本の若者の仕事に対する考え方が大きく変化した原因を探った。写真は東京都内。

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2012年4月19日、日本華字紙・日本新華僑報は「日本の若者はなぜ『隣の芝生は青い』と思うのか?」と題した記事を掲載し、日本の若者の仕事に対する考え方が大きく変化した原因を探った。

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スーツを着てビジネスバッグを抱え、早朝に混雑した電車に乗り込み会社に出勤。仕事が終われば居酒屋に向かい、うさ晴らしに見えるが実際には大変な「つきあい」をこなし、疲れ切った体で終電に乗り家へと帰る。これが日本の典型的なサラリーマンの1日だ。

戦後の日本は終身雇用制という巨大な傘の下で、サラリーマンたちは自分たちの青春と情熱を会社に捧げ、懸命に働き続けた。しかし、時代の移り変わりとともに若者の労働意識は変化し、離職率は上昇の一途をたどっている。多くの人が羨んだ日本の終身雇用制度は崩壊しようとしている。最新の報告書では、大卒者の3年以内の離職率は52%に、高卒者の離職率は68%になると予測。多くの若者が「今の仕事よりも他の仕事のほうが良い」と感じていることがわかった。その原因は何か?社会、企業、個人の3つの観点から探ってみよう。

まず日本社会の雇用体系の変化だ。総務省の2011年の統計では非正規雇用者が雇用者全体の35.2%を占めている。多くの若者が親と同居しており、1日数時間のアルバイトでも生活できる環境にある。彼らは1日に10時間も会社に拘束される正社員よりも、自由なアルバイトの立場を選ぶ。職場で嫌なことがあればすぐに辞められるからだ。

企業は効率や生産性を重視する。その結果、機械化が進み、職場の人間関係は希薄になった。企業にとって最大の目標は効率アップであり、それについていけない若者は「さらなる自己の発展」を理由に転職を目指す。

若者は仕事に対する明確な展望を持っていない。日本の教育モデルには職業指導が含まれていないため、多くの若者が自分の能力や素質、趣味を把握できずにいる。このため就職活動では盲目的に就職先を探し、就職した後に「これは自分の求めていた仕事ではない」と気づくことになる。このような状況から若者の離職率は上昇する一方なのだ。少子高齢化が進み労働力不足が問題となっている日本で、さらに若者の離職が加われば、景気回復はますます困難になるだろう。(翻訳・編集/本郷)

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