絶滅危惧種のスナメリ、12頭が原因不明の死―湖南省

Record China    2012年4月18日(水) 17時31分

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17日、人民網日本語版によると、中国・湖南省北東部にある淡水湖・洞庭湖に生息する小型のイルカ・スナメリが3月3日から相次いで死亡し、今月15日の時点で、12頭の死亡が確認されている。写真は9日江西省九江市の浅瀬に打ち上げられたスナメリ。

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2012年4月17日、人民網日本語版によると、中国・湖南省北東部にある淡水湖・洞庭湖に生息する小型のイルカスナメリが3月3日から相次いで死亡し、今月15日の時点で、12頭の死亡が確認されている。

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うち9頭は1週間以内に死亡が確認されている。また洞庭湖だけでなく、江西省北部にある●陽湖(●=番におおざと)でも同様の現象が報告されている。死亡したスナメリの死体を解剖したところ、消化器系統に食べた物の残留物が見当たらないという共通点があることが分かった。中国湖南省の共産党委員会などが運営するニュースサイト・紅網が報じた。

死因はまだ特定されていないものの、死体を解剖した専門家らは、伝染病感染、中毒、餓死の3つの可能性を指摘。世界自然保護基金(WWF)長沙プロジェクトの責任者韋宝玉(ウェイ・バオユー)氏は、「ヨウスコウカワイルカは2006年に実質的に絶滅したと報告された。スナメリには同じ運命をたどってほしくない」と危機感を募らせる。

また、中国科学院武漢水生生物研究所のクジラ目保護生物学科組・董黎軍(ドン・リージュン)博士によると、スナメリの研究界には「1:4」と呼ばれる理論がある。スナメリは家族で群れて生活するため、1頭が死ぬと、ほかの3頭の命も危険にさらされるということだ。この理論からすると、洞庭湖で死亡もしくは命の危険にさらされているスナメリの数は12頭よりもはるかに多いという。

董博士は「関連の理論からすると、種の絶滅は環境の悪化につきまとう問題。大きく分けて、数が少しずつ減少し、急速に消滅、そして維持が困難になるという3つの段階がある。今のスナメリは『急速に消滅』の段階に入っており、3つ目の段階に突入すると、何頭かのスナメリをまれに見ることができたとしても、数の点ですでに種を持続させる能力がなくなっており、絶滅の道は避けて通ることはできなくなる」と警鐘を鳴らす。(編集/内山)

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