中国初の国産空母、「太平洋地域のパワーバランス変える」と中国メディア、「外国の干渉には使われない」とも

Record China    2018年5月12日(土) 19時0分

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中国初の国産空母について、中国メディアは「太平洋地域のパワーバランスを大きく変える」と誇示。同時に「中国の空母は遠征や外国の干渉には使われない」として、米国などとの違いを強調している。写真は中国の国旗と海軍旗。

2018年5月12日、中国初の国産空母について、中国メディアが「太平洋地域のパワーバランスを大きく変える」と誇示している。同時に「中国の空母は遠征や外国の干渉には使われない」と“砲艦外交”を否定。「自国周辺海域を守るもの」として、米国などとの違いを強調している。

中国メディアによると、国産空母は建造された遼寧省大連で4月23日以降、タグボートに囲まれて始動。ボイラーを点火しての動力系統試験、アイランド(艦橋構造物)塗装、飛行甲板の標識線の線引き、空母専用消防車の配備などの動きを見せている。

国産空母について、中国共産党中央委員会機関紙・人民日報の電子版は「大型艦載機作戦プラットフォームとの位置付けであり、中国海軍の空母総合作戦力構築の征途における新たな出発点」と説明。旧ソ連の空母を改造し、空母の科学研究・試験プラットフォーム、訓練プラットフォームだった「遼寧」とは異なるとしている。

台湾メディアは「国産空母の外部の武器やセンサー、救命などの施設や設備はすでに配備を完了している。艦橋には改良型の4面アクティブ・フェイズドアレイ・アンテナと新型の電子戦アンテナが配備されている」と報道。「艦体後部には18連装の艦対空ミサイル『HQ10』と12連装の対潜ロケット砲、1130型1万発近接防御艦砲、多連装・多用途ロケット発射器が搭載された。艦橋と反対の舷側でも、自衛武器などが設置を完了しているとみられる」と分析している。

中国網は国産空母に関してロシアの軍事専門家の話を引用し、「遼寧と比べると大きな変化があり、戦力も大きく高まった。本当の意味で完全な戦闘力を備えた中国初の空母」と指摘。「中国の新型空母群は太平洋地域のパワーバランスを大きく変えることになる」と伝えている。

一方で、国産空母の役割は「西側諸国の空母と異なり、遠征や他国への干渉に用いられるのではない。中国の空母は自国周辺海域を守るものであり、戦闘巡航を行う原子力潜水艦の所在海域の防御に用いられる」と断言。「米国の一部の学者とメディアはそうした見方はしたくないようだ」と皮肉っている。

今後の空母建造計画をめぐり中国網は、米誌「ナショナル・インタレスト」の「中国の原子力空母建造:米海軍の悪夢が現実に?」と題した5日付の記事を取り上げた。

記事は「排水量は11万トンに達し、1950年代以降としては初めて米国最強の空母に匹敵することになる。具体的な情報については明らかにされていないが、この空母の速度は30ノットに達し、艦載機を70機搭載できる。これは米国のニミッツ級やフォード級に似ている」などと紹介。中国網は記事内容を否定しておらず、原子力空母が視野に入っていることをうかがわせている。(編集/日向)

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