“楽園”カリブが中国の米国進出の足掛かりに?―英誌

Record China    2012年3月16日(金) 8時3分

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10日、英誌エコノミストに「中国の足掛かりか?」という記事が掲載され、拡大する中国のカリブ諸国における投資、援助の実態が紹介された。写真は10年4月、上海万博のカリブ共同体館。

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2012年3月10日、英誌エコノミストに「中国の足掛かりか?」という記事が掲載された。12日付で環球時報が伝えた。

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最近、バハマの首都ナッソーで新しい国立スタジアムの使用が始まり、1万7000人(バハマ国民の約5%)が参加する盛大な開幕式典が行われた。同国の大統領は「バハマ国民と国家の祭典だ」と胸を張ったが、実際、このスタジアムは中国の出資と設計を元に中国の労働者が建設したものだ。

英語が公用語のカリブ諸国で、中国マネーが存在感を増している。ジャマイカは中国から4億ドル(約330億円)の援助を獲得、ガイアナでは中国企業によるボーキサイトの採掘、水力発電所やホテルの建設、空港の近代化が進み、トリニダード・トバゴでは中国から1億5000万ドル(約125億円)の援助を受け、小児科病院が来月着工する予定だ。

これらのビジネスは、借金で首が回らない各国の政治家から歓迎されているが、一方で現地企業は中国国有企業との競争に不満を募らせている。トリニダード・トバゴの請負業者は「中国人の出現は現地の建設業や労働者にとって災難。公開入札も経ておらず、結局は予算超過、工期も遅延、出来上がりもひどいもの」だと嘆く。

ウィキリークスで公開された米外交文書によれば、中国のパハマへの投資はキューバのカストロ前議長亡き後を考えての戦略的な行動。ワシントンD.C.にある西半球防衛研究センター(Center for Hemispheric Defense Studies)の中国問題評論家も「中国がカリブ地域に戦略的価値を見いだしていることの表れ。この地域に対する援助(警察や軍隊に対する少額援助を含む)もこの面を考慮している」との見方を示す。

とはいうものの目下のところ、カリブ諸国でのビジネスが中国政府による米国戦略の足掛かりであるとは言い難い。この地域の数多くの島にはまだほんの少しずつの中国人しかおらず、現地の米国信仰は根強い。(翻訳・編集/渡邊英子)

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