Record China 2012年3月4日(日) 11時39分
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2日、中国・重慶市在住の陳さんは、高校生の息子が他人にお金を払って宿題をやらせていたことを知って途方に暮れていた。不届きな息子とその協力者もろとも叱り飛ばしてやりたいが、そうもできない事情が判明する。資料写真。
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2012年3月2日、中国・重慶市在住の陳(チェン)さんは、高校生の息子が自分で宿題をせず、おこずかいをやりくりして他人にお金を払い、宿題をやらせていたことを知って途方に暮れていた。本来であれば、不届きな息子とその協力者もろとも叱り飛ばしてやりたいが、そうもできない事情が判明したからだ。重慶晨報の報道。
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陳さんはある日、なにげなく見ていた息子の携帯でこんなメールの送信記録を発見した。「作文、受け取ったよ。先生も超ほめてたよ。お金、どうやって渡したらいい?」作文、受け取った、お金…これらの言葉から陳さんが連想したのは、「息子は誰かにお金を払い、宿題の作文を代筆させたのではないか?」という疑惑。なぜなら、勉強嫌いの息子が最も苦手としているのが作文だからだ。陳さんはこの送信先を作文の“代筆者”と想定し、その番号を控えた。
陳さんは女子高生を装って、この人物に作文の代筆を依頼してみた。相手はこれを快諾。1本10元(約130円)の約束で、翌日にはすぐに完成した作文を送ってきた。読んでみると、そのできばえはなかなかのもの。どう考えても、息子が書くものよりも数段、できがよい。人生経験の豊富さからくる感情描写が秀逸だった。
しかも、この代筆者は謝礼の支払いをまったく急かさない。「今度、時間があったらでいいよ」と繰り返すその人物はどう見ても、金銭目的で代筆を行っているわけではないようだった。
やりとりをするうち、この代筆者は市内のファストフード店で働く23歳の若者だということがわかった。彼は事情があって中学校しか卒業しておらず、それをとても後悔していたが、文章を書くことがとても好きだった。学生たちの作文の代筆を行っている真の目的は、「もっと勉強して、文章が書けるようになりたいから」とのこと。陳さんは当初、息子の誤った行為を暴くためにこの若者と接触を図ったわけだが、このけなげな若者を叱り飛ばす気がすっかり失せてしまった。
若者が、集合住宅内に「作文代筆します」との張り紙を出すと、1週間で7〜8件もの依頼が舞い込んだという。すでにリピーターも抱えているとか。陳さんは、彼の向上心や真面目さには理解を示したが、息子のような学生を甘やかす結果となるこの行為には、やはり賛成できないという。(翻訳・編集/愛玉)
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