2012年2月5日、中国・四川省を横断する長距離列車の車上での出来事。27歳の男性、羅麟（ルオ・リン）さんはこの日、ある決意を秘めて達州駅から成都行きの列車に乗り込んだ。チャイナフォトプレスの報道。

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四川省のはずれにある達州は羅さんの生まれ故郷。ふだんは遠い北京で仕事をしている彼が、はるばる故郷に戻ってきた理由は、愛する彼女へのプロポーズの為だった。カタカタと列車に揺られていると、彼女が羅さんのもとへ…。

「この切符、見覚えがあるかい？」おもむろにひざまずき、羅さんが尋ねたお相手は、何文静（ホー・ウェンジン）さん。長距離列車の車掌を務める22歳だ。

2人は前年の4月、成都から北京へ向かう列車の中で出会った。きっかけは、羅さんが乗車券の番号を見間違え、誤った個室に入って爆睡してしまったこと。それを起こしに来たのが何さんだった。何さんにひと目惚れしてしまった羅さんは、彼女の電話番号と次回に北京へ来る乗車予定を尋ねた。

それから8月まで、羅さんは毎回、彼女が北京に到着するたびに99本のバラの花束を持って彼女を迎えた。9という数字は中国語では「久」という字と発音が同じで、すなわち「永久」を象徴する数字である。

熱烈なアプローチに当初は戸惑った何さんだったが、次第に彼の熱情に惹かれ、6月には互いの両親に相手を紹介。年をまたいだこの2月、2人に出会いをもたらしてくれた列車の中でプロポーズとなった。多くの乗客が2人の婚約の瞬間を見届けた。羅さんはこの夏、仕事をやめて成都に移り、2人は甘い新婚生活をスタートする。(翻訳・編集/愛玉)