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震災後の日本化粧品業界、「口紅効果」で販売好調―中国メディア

Record China    2012年2月3日(金) 16時55分

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2日、東日本大震災により日本人の心が深手を負ったが、驚くべきことに、震災後の復興が最も早かったのは化粧品の販売だ。震災後の女性は化粧に対して安らぎと元気を求めているという。これはいわゆる「口紅効果」である。

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2012年2月2日、人民網日本語版によると、昨年の東日本大震災とそれに伴う津波や放射能汚染などにより、日本人の心が深手を負ったが、驚くべきことに、震災後の復興が最も早かったのは、化粧品の販売だ。文化と科学の見地から美容を研究するカネボウ美容研究所がこのほど発表したレポートによると、震災後の女性が化粧に対して安らぎと元気を求めているという。これはいわゆる「口紅効果」である。光明日報が報じた。

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1930年代に米国経済が大不況に見舞われると、米国の口紅の販売量が増加した。高級品を購入する経済力がないため、人々は安価な非生活必需品を購入し、心理的な欲求を満たした。これが「口紅効果」の由来である。大不況の際、米国の工業生産高が半減したが、化粧品の売り上げは増加するばかりだった。01年9月11日に発生した同時多発テロ後も、口紅の販売量が増加した。

東日本大地震および放射能汚染が始まった頃、東北地方の化粧品売り上げは一時、大幅に減少した。しかし震災からわずか2週間で、被災地の化粧品売り上げ状況が改善され始め、2カ月後には震災前の水準に戻った。売れ行きが最も好調だったのは口紅だ。これは決して偶然ではなく、1995年の阪神淡路大震災の発生後も、口紅の販売が好調だった。

カネボウ美容研究所は、「日本人女性にとって、化粧は生活に欠かすことのできない要素。化粧は自らを飾る手段であると同時に、その人の品格を示すものだ」とまとめた。化粧は人間関係の構築の上で、重要な役割を果たす。手間のかかるアイシャドウやマスカラと比較して、口紅やフェイスパウダーは女性の柔らかでいきいきとした表情を容易に表現できる。鏡に向かいサッと描くだけで、表情がパッと華やぎ、気持ちも上向く。これは震災後の東北地方の女性が、口紅を優先的に購入した理由の一つだろう。

脳科学者として知られる茂木健一郎氏とカネボウが2007年に共同実施した脳科学研究もこれを裏付けた。研究結果によると、化粧は女性の脳を活性化させ、積極的に社会生活に加わる気持ちをわかせる。震災後の日本人女性にとって、1本の口紅は自らが女性であることを意識させ、頑張って働くための原動力となり、苦しみから抜け出すためのきっかけとなったのかもしれない。

震災と放射能汚染が日本社会全体に与えた不安感を受け、日本人女性の化粧の特徴は「柔らか」、「穏やか」となった。穏やかでナチュラルな化粧は、見る者に落ち着いた印象を与える。ここからも、人々は大災害の後に、安心と落ち着きを求めることが分かる。2012年に入り、電力の供給不足、消費税増税の議論、経済危機といったさまざまな社会問題が、日本の消費者に重い負担を課しているが、化粧品業界では売り上げの回復傾向が著しい。今春の流行は、彩りを際立たせる鮮やかな化粧だ。各商品はピンクやグリーンなどのいきいきした色彩を推奨している。これは人々の早期復興に対する期待を反映しているようだ。

カネボウ美容研究所の原島氏は、「日本の新たな化粧の流行を生み出す主な要素は、経済動向、ファッションリーダーの年齢範囲、アジア諸国だ」と指摘した。日本が真の意味で震災から復興し活力を取り戻した際に、新しい化粧の流行が生まれるに違いない。(編集/TF)

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