Record China 2020年4月19日(日) 8時10分
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17日、米華字メディアの多維新聞は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて延期されていた中国の全国両会が、異例の形で開催される可能性があると伝えた。写真は19年人民代表大会時の天安門広場。
2020年4月17日、米華字メディアの多維新聞は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて延期されていた中国の全国両会(全国人民代表大会と中国人民政治協商会議)が、異例の形で開催される可能性があると報じた。
新型コロナウイルスの感染が拡大した影響で、3月3日と5日にそれぞれ開催される予定だった中国人民政治協商会議(人民政協)と全国人民代表大会(全人代)は延期されていた。いまだに具体的な開催日は明らかになっていないが、中国国内での感染拡大が収まってきていることから、海外メディアからは4月下旬か5月上旬に開催するのではないかと推測する報道が出ている。
一方で、香港メディアの明報は17日、関係者による情報として「両会の開催日はまだ確定していない」と報道。だが、全国人民代表大会常務委員会は4月26日から29日に会議が行われることが決定しているという。
明報は、「中国共産党指導部は、すでに中南海から北京市郊外の玉泉山へと移動しており、集会を減らしている。指導部は両会の開催を重視しており、北京市では最近、感染防止対策が強化されていることから、両会開催のための道筋をつけているとの見方がある」と伝えている。
関係者によると、両会の延期が長く続くと、中央政府の各部門が「空転している」との印象を与えるほか、新たな1年の予算も全人代で批准されていないため、予算外の財政支出という「不適切な行為」を引き起こしかねないとの問題があるという。
明報は、新型コロナウイルスの感染が収まるにつれ、雲南省や四川省などでは地方両会の日程が発表されていると指摘。「慣習では、地方両会がすべて開催されてから全国両会を開催する」と説明した。
さらに関係者は、「早ければ5月中旬にこれまでと同じように北京人民大会堂で両会を開催するかもしれないが、無症状感染者の増加や海外からの逆流をコントロールできていないため、観察する必要がある」と述べているという。
ただ明報は、「現場+ビデオ」という前例のない方法で両会を開催する可能性も排除できないと報じている。政府は情報の機密性を保ちつつ「現場+ビデオ」会議という形について、技術部門に対し検討を指示していると言われているとのことだ。
実際のところ、新型コロナウイルスの感染拡大以降、中南海ではすでに「現場+ビデオ」の方法による大規模な会議の経験がある。2月23日に中国共産党中央政治局常務委員会委員が出席した感染防止と経済発展の会議では、習近平(シー・ジンピン)国家主席が1万字を超える講演を行い、17万人が参加した「史上最大規模のテレビ電話会議」が行われた。この翌日にも全国人民代表大会常務委員会のテレビ電話会議が行われた。
このほか、習氏は国家主席として3月26日にG20の新型コロナウイルスに関する特別会議に北京で参加した。この時もビデオを通して各国と中国の感染拡大防止の情報等を共有している。(翻訳・編集/山中)
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