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在日中国人留学生に蔓延する「孤独病」―華字紙

Record China    2012年1月31日(火) 12時23分

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30日、中国人留学生の間に「孤独病」が蔓延しているという。資料写真。

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2012年1月30日、人民網日本語版によると、日本の華字紙「日本新華僑報」はこのほど、中国人大学生の間に「孤独病」が蔓延していると指摘する署名記事を発表した。中国紙「中国青年報」も以前、「大学生を蝕む『群れの中の孤独』病」と題する記事を掲載し、中国国内の大学に通う大学生は、表向きには集団の中で学生生活を営んでいるが、実はそれぞれが孤独感を抱いているという現状を紹介していた。これは、海外で学ぶ中国人留学生も例外ではない。留学生の間でも「孤独病」が広がりつつあるのだ。この種の「孤独」や若者の「群れを離れ孤立する」状態は、長期間に及ぶと心理面での孤独にもつながり、若者の健全な成長の足を引っ張るだけではなく、若者全体の社会的状態にもマイナス影響を及ぼす恐れがある。

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「孤独病」にかかった留学生を表現する言葉として、「宅人(おたく)」がネット上で流行している。ここで言う「宅人」は、外出したがらず、友達と付き合うことをいとい、家の中に閉じこもることを好む若者を指す。在日中国人留学生はこのような学友について、「彼らは家に引きこもるのが好きで、毎日の生活は『授業・バイト・帰宅』の軌道上にしかない。学校が主催するイベントは、中国人留学生学友会であれ日本学友社会団体であれ、一切参加しない」と語る。生活費を稼ぐためにアルバイトに行く必要がないとすれば、彼らは一日中外出しない。学校にすら行かない場合もある。家ですることといえば、黙々とネットサーフィンし、中国のドラマやバラエティー番組を見る。また、ネットゲームをする人や、アニメ漫画を見て暮らす人もいる。

このような若者は少なくない。豊かな中国人家庭が増えるに伴い、留学する子供の生活費を拠出できる家もますます多くなった。両親が準備万端整えてくれるのを何もせずにぼーっと待って日本に来る学生もいる。このような留学生には、次のような特徴がある。(1)語学レベルが一定以下。彼らの日本語レベルは語学学校卒業時点のレベルにとどまっているため、日常生活には何とか対応できるが、より深いレベルでの文化的コミュニケーションは難しい(2)自立能力が低い。両親のバックアップがあるため、来日前に抱いていた「自己を確立する」という偉大な志は、様々な個人的問題によってかき消されてしまった(3)外界との交流に不器用で、コミュニケーション能力が不足している(4)数年の留学生活を経験しても、思考方法や物事に対処する方法は留学前のままで進歩が見られず、自分が身を置いた海外社会に溶け込むことができない――。

慎重に見積もっても、中国人留学生の中でこのような特徴を呈する学生は増加傾向にあり、「宅人」の中国人留学生は3割に達したと見られる。

今の中国人留学生の多くは、1980年代後半以降に生まれた若者だ。家では周りから「小皇帝」扱いされ、多くの子供は過保護に育てられて大きくなった。家庭から外に出る段階では、集団生活能力が十分育っておらず、複雑極まりない社会に直面したときの心理面での基本的認識を持ち合わせていない。初めて社会に入り、苦難に突き当たるとたちまち家に逃げ帰る。しかし、海外留学となると、両親と家庭ができることは経済的な援助に限られ、子供を直接慰めるといった心理的サポートができなくなる。多くの留学生は生活の困難やアルバイトの辛さを初めて実感するが、親から慰めてもらうことはできない。仕方なく、部屋に引きこもって日がな一日、現実を忘れさせてくれるテレビ、コンピューターゲーム、アニメ・漫画を友として、心理的な慰めを得ようとする。こうなると、心根がぜい弱な留学生が社会の荒波によって鍛えられる機会がますます少なくなり、心理的な素質を高めるチャンスも閉ざされてしまう。

このような現象が生まれたことは、社会的交流が極めて頻繁な社会において、海外の先進文化と社会意識を吸収しようとする中国人留学生がますます増加している状況下の中国若者世代の悲劇だと言わなければならない。留学生は自分の小さな殻から飛び出し、勇気を持って社会と接触する必要がある。まだモラトリアム期間である今だからこそ、社会人として自立するための心理・知識面での準備をしっかり行い、環境への適応方法をマスターして初めて、将来のプライベート生活や職業生活で自己の発展を遂げ、より善く学習・成長を続ける新社会人となることが可能となる。(編集/TF)

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