冷戦後グローバル化の最大の勝者中国は「準備不足の大国」―米国の見方

Record China    2012年1月11日(水) 8時8分

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9日、参考消息は、中国は冷戦後グローバル化の最大の勝者の一つとなったが、グローバル化の準備が不足している大国でもあると報じた。写真は2011年9月、南京で開催されたソフトウェア・情報サービス博覧会のファーウェイのブース。

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2012年1月9日、中国紙・参考消息(電子版)は、中国は冷戦後グローバル化の最大の勝者の一つとなったが、グローバル化の準備が不足している大国でもあるとする米国の見方を報じた。

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グローバル化が中国経済を飛躍的に発展させ、中国にその安価な労働力を利用させ、世界の工場とさせた。グローバル化がなければ、中国経済はこれほど早く成長できなかっただろう。一方で、大国に必要な政治、経済、文化という三つの指標から見ると、中国のグローバル化への適応能力は明らかに不足している。

まず、中国にはグローバル化に適応する新たな外交理念とそのための戦略や政策がないことが挙げられる。中国は国家の主権と安全を最高の価値とし、軍事と経済力を国家の安全を維持する唯一の保障とみなしている。この理念の下の政策とは、中国が世界の大国に匹敵する実力を備えるまではその能力や謀略を隠して表に出さないものである。この政策は、中国の経済的利益が世界に影響しない段階では欧米諸国(主に米国)との衝突を回避でき、有効だったが、現在では中国の国家利益を保護できなくなっている。

グローバル化は自由主義の産物である。中国の現実主義による外交戦略は、グローバル化が進む中で中国の立場をますます悪くする。地球温暖化、自由貿易、核拡散防止など、多くの世界レベルの問題に関する政策において、中国が注目しているのは自国の利益に過ぎない。このことは、多くの場面において中国を孤立化させるだけでなく、最終的には中国の利益も損なう。

次に、グローバル化する世界経済の中で強力な競争力を持つためにはグローバル化の先端を行き、主力となる民間の世界的な多国籍企業の出現が必須である。しかし、中国にはレノボファーウェイ(華為)を除き、この種の企業は存在していない。その最大の原因は国有企業を優先する経済政策にある。中国政府の民間企業に対する制限と蔑視は、中国の民間企業の発展を妨げている。

最後に、中国には幅広い国際感覚を持った人材が不足している。言語の問題など原因は多くあるが、中国共産党の高等教育および社会科学に対する厳重な制限は、中国の国際問題に対する研究レベルを低いままに抑えつけている。この状態が継続するならば、十分な能力を持つ人材を輩出できないだろう。

根本的な改革には長い時間が必要となる。しかし、最も重要な問題は中国の政治体制の変革だ。中国のグローバル化の足を引っ張っている基本的な要素は、政治体制の閉鎖性と専制である。この要素が継続する限り、中国のグローバル化に適応する能力は真の発展を得られないだろう。(翻訳・編集/HA)

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