中国から海外留学する2割が中高生!=留学低年齢化の波紋とは―中国紙

Record China    2011年12月12日(月) 4時3分

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9日、中国紙・中国青年報によれば、中国は留学生の数が累計190万人を超える世界最大の留学生派遣国となった。うち22.6%が中高生だという。留学低年齢化は是か非か。写真は今年10月北京で開催された第2回中国国際教育展。

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2011年12月9日、中国紙・中国青年報によれば、人民日報など複数メディアが1978年から2010年末までの中国からの海外留学者が合計190万人を超え、世界最大の留学派遣国となったことを報道している。中国教育部発表のデータによると、10年だけで中国からの海外留学者は28万人と前年から5万人あまり、前年比24.2%増と急激に増えている。

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注目すべきは、この急増している留学組に占める中高生以下の低年齢層の比率だ。中国紙・南方日報によれば、ある留学仲介会社が北京、上海など14の大都市で1.75万人の大学生、中高生及びその父兄に調査を行ったところ、10年、中国から海外留学した中高生以下の低年齢層は全体の2割近く(19.8%)を占めてていることが分かった。中国教育国際交流協会が発表した「2011中国海外留学傾向報告書」によれば、現在、海外留学者に占める中高生の割合は22.6%だという。

低年齢で子供を留学させる親は、海外の教育レベルの高さ、中国国内の受験戦争の壮絶さ、就職時の優位などを挙げるが、専門家は成人してからの留学に比べ低年齢の留学には一定のリスクがあるという。まず、低年齢の留学費用は一般的に年間50万元から100万元(約600万円から1200万円)と破格に高く、すべてが家庭からの出費になる。

また、低年齢の留学は語学、学習、生活などの多くの面でトラブルが多い。留学仲介会社を通して留学した中国人生徒は、英語力が原因で授業についていけない者が多く、中国人専用の教え方で対応せざるを得ない学校も出てきている。基礎教育の段階において、中国内外の教育方法には大きな違いがある。低年齢で留学して中国に帰国した場合、社会になじめないことがある。自立した生活をしなければならないこと以外にも、価値観、世界観、道徳観などの形成に大きな影響がある。中国に戻ってきてからの就職も以前ほど恵まれていない。調査によれば、初任給は平均3000元(約3万6000円)と厳しい。親は現状をよく分かった上で慎重に進路を選択すべきだと専門家は警告する。(翻訳・編集/渡邊英子)

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