<レコチャ広場>中国が北朝鮮と「兄弟の縁」を切らないのはなぜ?

Record China    2011年11月30日(水) 8時9分

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26日、中国のジャーナリスト、王錦思(ワン・ジンスー)氏は「中国はなぜ北朝鮮を放棄したがらないのか」と題した記事を中国のブログサイトに掲載した。写真は遼寧省丹東にある抗美援朝(朝鮮戦争)記念館。

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2011年11月26日、中国のジャーナリスト、王錦思(ワン・ジンスー)氏は「中国はなぜ北朝鮮を放棄したがらないのか」と題した記事を中国のブログサイトに掲載した。以下はその内容。

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北朝鮮と中国は「血で固められた友誼」「唇歯(しんし)の関係」と呼ばれる仲。だが、北朝鮮という弟のおかげで中国は針のむしろに座る思いをすることが多く、愛憎入り混じった複雑な感情を抱いている。中国世論の北朝鮮に対する評価はかなり低いが、中国政府は決して放棄しようとしない。

実は中朝は切っても切れない仲というわけでもない。2009年6月、北朝鮮が2度目の核実験を敢行。兄貴分の中国はメンツを失い、指導者たちは怒りに震えた。だが、北朝鮮は国連安保理の北朝鮮問題の話し合いに参加した中ロに対し、「米国のご機嫌取り」と非難。これをきっかけに双方の批判合戦は激しさを増していった。

中国紙・環球時報は社説で珍しく北朝鮮を「恩知らず」となじった。「数十万の中国人民志願軍が朝鮮人民軍と共に戦っていなければ、今日の北朝鮮はない。北朝鮮は国際協定を破り、2度も核実験を行っている。これでもまだ中朝は『血で固められた友誼』と言えるのだろうか?」というもの。

では、なぜそれでも中国政府は北朝鮮を見捨てないのか?その理由は△社会制度、イデオロギーが同じ△30万人を超える中国志願軍が朝鮮戦争で北朝鮮のために亡くなった。今さら北朝鮮を敵に回せない△北朝鮮問題がある限り、国際社会は中国を頼り、中国のメンツも保てる△民間には孔慶東(コン・チンドン)教授のような北朝鮮支持派もいる―といった感じだろう。

そのため、どんなに世話が焼けても北朝鮮のご機嫌をとり続けるしかない。だが、今年の中朝首脳会談では中国側の姿勢がはっきり示された。北朝鮮の弟よ、兄が助けてやるから大人しくするんだ。だが、あまり大人しくなり過ぎなくても良いぞ、ほんの何回か暴れるところを見せてくれるだけで構わない―。(翻訳・編集/NN)

●王錦思(ワン・ジンスー)

吉林省出身、北京在住のジャーナリスト。北京大学でメディア学を専攻。日中歴史問題や抗日戦争史を研究課題としている。著書に「日本行、中国更行」。11年3月に日本で「中国『反日』活動家の証言」を出版。

※本記事は筆者の承諾を得て掲載したものです。

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