中国でも「見殺し罪」を制定すべきか?まずは道徳レベルの引き上げが先―香港紙

Record China    2011年10月25日(火) 16時40分

拡大

22日、広東で起きた2歳児ひき逃げ事件では、現場を素通りした通行人18人に対する非難が噴出。「見殺し」も罪に問うべきか?中国の専門家は「時期尚早」としている。写真は23日、被害女児を悼み、「2度と見殺しはしない」と誓った仏山市の市民ら。

(1 / 4 枚)

2011年10月22日、中国広東省仏山市で起きた2歳児ひき逃げ事件では、道路で血を流して倒れている女児の横を素通りした18人の通行人に対する非難が相次いでいる。こうした「見殺し」行為は罪に問うべきなのか?香港紙・大公報は「時期尚早」とする中国の専門家の意見を紹介した。24日付で中国新聞網が伝えた。

その他の写真

中国重慶市でこの日、「2011年全国刑法学術年会」が開催され、社会の変化に応じた法のあり方などについて専門家が意見交換などを行った。折しも中国では2歳児の悦悦ちゃんがひき逃げされた挙句、18人もの通行人に「見殺し」にされた事件が社会を震撼させたばかり。

中国人民大学法学院教授で中国刑法学研究所名誉会長の高銘暄(ガオ・ミンシュエン)教授はこれについて、「刑法改正の段階でも『見殺し』行為に刑事罰を科すかどうかについて、専門家が論議を重ねた」とした上で、「道徳的に考えれば良心に反する行為だが、まずは社会の道徳水準を引き上げることが先決との結論に達した」と説明した。

また、青年刑法学の専門家で西南政法大学法学院の劉沛[言胥](リウ・ペイシュー)副教授は「『見殺し』行為で刑事罰を受けるなら、事件現場に近寄る人すらいなくなる。そうなれば、被害者が誰かに助けられる機会も減る」と話す。さらに「証拠を確保するのも難しい。悦悦ちゃん事件ではたまたま防犯カメラが撮っていたが、毎回そうとは限らない」と指摘した。(翻訳・編集/NN)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携