Record China 2007年2月3日(土) 18時34分
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自然の生態系が今も完全な形で残されているカナス景観保護区は、国立公園としての整備が行われ、15年以内には現在の5倍の観光客を受け入れられるようになるという。しかし観光客が自然に与える影響への危惧も大きい。
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新疆ウイグル自治区アルタイ(阿勒泰)地区ブアジン(布爾津)県に位置するカナス(喀納斯)自然景観保護区には、氷河と雪山、森林や草原、湖、河川などからなる自然の生態系が、今も完全な形で残されている。ここは生物地理区のひとつ、「旧北区欧州-シベリア動植物分布区」の生態が残る、中国唯一の地域である。
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保護区内にあるカナス湖は、モンゴル語で「美しく豊かな神秘の湖」という意味だ。標高1374mの高原に位置する、南北25km、東西1.6〜2.9km、面積約44.78平方キロメートルの湖である。最も深い部分は水面から188mあり、中国国内の高山湖としては水深が最も深いことで知られる。さらにこの湖面は季節と天気の変化にともない常に色が変化するという、有名な変色湖でもある。
現在中国国内の観光業が急速に発展し、カナス自然景観保護区の人気も高まりを見せている。2005年の観光客数は30万人を突破した。2006年に可決された「大喀納斯観光地区全体プラン」によると、今後15年間をめどに、保護区を約1万平方キロに拡大し、国立公園として整備する計画だ。面積では、アメリカのイエローストーン国立公園を上回る規模だ。関係者の話では公園整備後、受け入れ可能な観光客数がこれまでの5倍に増える見通しだという。しかし一部の専門家は、無制限の観光開発と観光客の増加により、カナス自然景観保護区の美しい景観は近い将来損なわれるだろうと指摘している。
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