Record China 2011年9月17日(土) 15時47分
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15日、中国のジャーナリスト、王錦思氏は「抗戦ドラマにどれほどの真実があるのか」と題した記事を中国のブログサイトに掲載した。写真は1月、抗日ドラマ「鉄道遊撃隊2」の撮影現場。
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2011年9月15日、中国のジャーナリスト、王錦思(ワン・ジンスー)氏は「抗戦ドラマにどれほどの真実があるのか」と題した記事を中国のブログサイトに掲載した。以下はその内容。
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満州事変が勃発した9月18日が今年もやって来る。この時期になると頻繁に抗日戦争ドラマが放映されるが、筆者は、こうしたドラマは歴史を基に作った娯楽作品に過ぎないと考える。アクションや銃撃戦といった視覚効果が単純に観客を楽しませているだけで、実は忠実に歴史を再現したものではないということだ。
こうした文芸作品はフィクションの要素も含まれており、とにかく「勝利」を誇張することに全力を注ぐ。都合の悪い部分は隠し、イギリスに追いつきアメリカを追い越し、日本を打ち負かしたというストーリーにして自己満足に浸る。こうして歴史の負の部分をひっくり返してしまうのだ。
それらは例外なくすべて、「人民が敵に勝利した。正義が悪を打ち負かした」という勧善懲悪モノ。単純明快なハッピーエンドで終わり、深く考えさせられることもない。中国人はこんなに外見が似ている日本人をこれでもかというほど抗戦ドラマのピエロに仕立て上げ、自分たちの方には孫悟空も顔負けの抗日英雄を登場させる。もはや百戦百勝の勢いだ。
芸術には“加工”が必要なことは分かる。だが、“加工”も度が過ぎていないだろうか。筆者は幻の勝利に自己陶酔するだけの抗日戦争ドラマなど見る気も起きない。単なる時間の無駄遣いだ。(翻訳・編集/NN)
●王錦思(ワン・ジンスー)
吉林省出身、北京在住のジャーナリスト。北京大学でメディア学を専攻。日中歴史問題や抗日戦争史を研究課題としている。著書に「日本行、中国更行」。11年3月に日本で「中国『反日』活動家の証言」を出版。
※本記事は筆者の承諾を得て掲載したものです。
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