野田新政権は課題山積み、国民の政治への信頼は回復できるのか?―SP華字紙

Record China    2011年9月2日(金) 9時49分

拡大

1日、シンガポール華字紙は中国のシンクタンク・上海国際問題研究院の陳友駿研究員の寄稿「日本の新政権は困難だらけ」を掲載した。写真は3月、北京の病院で放射能検査を受ける日本から帰国した23人。

(1 / 4 枚)

2011年9月1日、シンガポール華字紙・聯合早報は中国のシンクタンク・上海国際問題研究院の陳友駿(チェン・ヨウジュン)研究員の寄稿「日本の新政権は困難だらけ」を掲載した。以下はその内容。

その他の写真

8月30日午後、民主党の新代表に決まった野田佳彦氏が衆議院本会議で第95代首相に指名された。野田新政権はこれからどのような問題に直面するのか?避けて通れないと思われる問題をいくつか挙げてみた。

まずは経済発展と原発問題。日本は今、「国難」と呼ばれる第2次大戦以降最も困難な時期。世界の多くの国がインフレリスクを抱えているのに対し、日本はデフレが長期化。人口は減り続け、高齢化も進んでいる。円高は止まるところを知らず、産業構造の再編も進まない。これに追い打ちをかけるように3月11日に大震災が発生し、国内経済は深刻な打撃を受けた。

福島第1原発の放射能漏れ事故で、原発利用に関する論争も勃発した。菅政権は「脱原発」色が強かったが、すぐにすべてを利用しなくなるというのは現実的ではない。それどころか、一部の古い原発は「延命措置」までして稼働が続けられている状態だ。今後、この問題は与野党間で激しい論争が展開されるだろう。

それから、消費税の引き上げ問題。周知の通り、民主党が2009年に圧倒的勝利を収めたのは手厚い社会保障をマニフェストに掲げたからだ。だが、毎年の経済不振に大震災が加わり、財政はひっ迫。それでも、震災復興のための資金も集めなければならない。だが、米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは日本国債を「Aa2」から「Aa3」へと1段階引き下げた。

新政権が並大抵ではない任務と使命を完遂させるには十分な資金を確保しなければならない。残された道は消費税の引き上げしかないだろう。だが、政治家にとっては有権者の支持を失いかねない敏感な問題。できれば避けて通りたいところだが、新政権はもはや引き上げざるを得ない状況にまで追い詰められている。

最後に日米関係。どうにかして修復したいところだろう。だが、物事はそう希望通りには進まないもの。東日本大震災では米軍の「トモダチ作戦」が日本中を感動させたが、日米間の矛盾を根本から取り除くまでには至らなかった。そのため、よほどのことがない限り、新首相の最初の外遊先は米国になるだろう。

日本の新政権は課題が山積みだ。だが、最も難しいのは国民の政治への信頼を回復させることなのではないだろうか。(翻訳・編集/NN)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携