ロシアの地下鉄でアリペイの利用可能に、「中国式決済」を大歓迎―中国メディア

人民網日本語版    2018年1月18日(木) 16時50分

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「QRコードをスキャンする」という中国人が慣れ親しんでいる決済方式は現在、ロシアでより多くの都市とサービスシステムに急速に導入されている。資料写真。

「QRコードをスキャンする」という中国人が慣れ親しんでいる決済方式は現在、ロシアでより多くの都市とサービスシステムに急速に導入されている。

新年になって発表された銀聯国際の情報によると、2018年ロシアワールドカップが行われる前に、地元のATMとPOS端末の銀聯カード対応のカバー率は90%まで上昇する見込みだ。モスクワ、サンクトペテルブルグ、カリーニングラード、ボルゴグラードなどの試合が行われる都市で、銀聯カードがほぼ対応可能となる。また、ロシア航空やシベリア航空などの航空会社も銀聯カード対応のサービスを提供できる。

それとほぼ同時に、ロシア国内での売り上げが3位と4位の大手チェーンスーパーも、中国の春節(旧正月、今年は2月16日)前後にアリペイシステムをスタートさせると表明した。それ以前に、モスクワ市のバス、地下鉄、有料シェア自転車などの都市交通システムは相次いでアリペイを導入し、QRコードをスキャンしチケットを購入できるようになった。

「中国式決済」はロシアへの進出を加速すると同時に、両国の未来の協力にも新しい空間を切り開いている。

▽中国国民とともに「海外進出」

昨年7月、ロシアの高級ショッピングセンターであるモスクワ中央デパートは初めてアリペイシステムの導入をスタートした。

ロシアの銀行システムが銀聯やアリペイとの協力に合意し、数多くの店がアリペイを導入した原因は中国の大規模な観光客団体とその高い消費力にある。

ロシアの観光協会「国境なき世界(WORLD WITHOUT BORDERS)」がこのほど発表したデータによると、2017年、90万人以上の「ノービザ」中国観光団体がロシアを訪れ、前年比18%増となっている。

ロシアのVTB銀行商業部の主任によると、「中国人の数が増え続けている。この市場の潜在規模は毎年3000億ルーブル(約5888億円)に達する見込みだ」と語った。

ロシアの空港免税店やデパートでは、「銀聯カードによる決済で15%オフ」といった割引セールがしばしば行われている。ガガーリン広場にある店の8割以上は銀聯カード対応となっている。

銀聯カードを利用するロシア人も増えている。地元の銀行10行以上で銀聯カードが合計130万枚近く発行されたという。

▽「一帯一路」はより多くのチャンスを作る

「一帯一路」の構築は、中国とロシアの金融協力にさらに大きなチャンスを作った。

2017年、ロシア国内で銀聯カード対応の店舗とATMの数量はいずれも倍以上の増加が実現された。「一帯一路」沿線国と地域の中、すでに50カ国で銀聯カードを使うことができるようになった。

そのほか、中国はモバイル決済分野でその素晴らしさを見せている。ここ数年、中国のモバイル決済企業がキャッシュレスサービスのグローバル化を進め、アリペイや微信(WeChat)などの新型モバイル決済企業だけでなく、銀聯のような伝統的なクロスボーダー決済機関も「クラウド決済」というモバイル決済方式を打ち出した。中国のモバイル決済の急速な発展と広範囲の応用で、欧米国家は中国に大きく後れを取っている。

▽海外での展開はこれから始まる

実は、決済システムの展開は東南アジア諸国で先に始まっていた。

2015年11月、ラオスでは、銀聯、中国国家開発銀行、ラオス中央銀行がラオス国家銀行カード決済システムの共同開発プロジェクトを始め、中国はラオス全国をカバーする国家銀行カード決済システムの設立に協力した。また、タイでは、銀聯チップカードがタイの銀行の業界基準になり、さらに銀聯はタイに銀行カード決済代行システムの設立基準を提供した。銀聯は、アジアにおける新しいリテール決済ネットワーク(APN)のクロスボーダーチップカード基準の唯一のプロバイダーであり、7つの会員機関とチップカード基準の権限付与協定を結んでいる。

ロシアは「一帯一路」沿線の重要な国であり、「中国式決済」のロシアへの輸出は、中国にとって人民元の国際化の大きな一歩に繋がるだけでなく、技術、製品、サービス及びブランドの「海外進出」にも繋がり、現代化決済サービス基準の設置において自身の発言権を強めることができる。

クロスボーダー決済の迅速な発展に伴い、新たなクロスボーダー電子商取引のブームは急速に到来するに違いない。「中国式決済」の海外での展開に伴い、銀行の業態、信用制度の立て直し、貨幣の形態、決済の安全性、ECプラットフォームの構築やネット決済の管理において、新たな課題に直面するだろう。(提供/人民網日本語版・編集/HQ)

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