Record China 2011年8月6日(土) 8時29分
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2日、中国誌「博客天下」がブログサイトに「中国のネット速度はなぜ亀のように遅いのか?」と題した記事を掲載した。写真は南京のネットユーザー。
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2011年8月2日、中国誌「博客天下(ブログ・ウィークリー)」がブログサイトに「中国のネット速度はなぜ亀のように遅いのか?」と題した記事を掲載した。筆者は中国在住の韓国人、金宰賢(キム・ジェヒョン)氏。以下はその内容。
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今年1月、雑誌「フォーチュン」がコンテンツ配信企業大手のアカマイ(Akamai)による世界のネット速度の調査結果を引用し、韓国が14Mbpsで世界一だと報じた。これは世界平均の7倍以上。これに香港(9.2Mbps)、日本(8.5Mbps)が続いた。米国は5Mbpsで12位。
これに対し、中国は昨年12月末時点の平均速度は0.81Mbps。世界平均の1.84Mbpsよりかなり遅い。だが、中国には4億5700万人ものネットユーザーがいるのだ。これほどの規模を誇りながら、なぜネット速度だけは一向に速くならないのだろうか?
韓国でネット革命が起きたのは1999年、HANAROテレコムが始まりだった。それまでは国有企業が通信業界を牛耳り、固定電話とISDN市場を独占。当時、韓国政府もADSLは技術的にまだ商用化の段階ではないと考えていたが、同社は同年4月、世界で初めてADSLの速度を1Mbpsにまで引き上げ、当時の韓国のISDNの速度、128Kbpsを大きく引き離した。
しかも、毎月の使用料はわずか2万8000ウォン(約2050円)。この低価格作戦は大当たりとなり、慌てた国有通信会社もISDNからADSLへとサービスを切り替えた。こうして韓国のネット革命は幕を開けた。それから10年経ち、ネット速度は約100倍も速まったが、使用料は2万7500ウォン(約2020円)と若干安くなっている。
中国のネット速度がこれほど遅い最大の原因は、韓国のような競争が存在しないからだ。中国のネット回線は中国聯通(チャイナ・ユニコム)と中国電信(チャイナ・テレコム)の2社が北と南で仲良く独占している。中国移動(チャイナ・モバイル)と合わせたこの3大キャリアは競争するどころか、頻繁に互いの経営陣が行ったり来たりしている有様だ。
では、ネット速度が遅いことでどれだけの損害を被っているのだろう?ネットユーザーの週平均の接続時間は18.3時間、1日平均で2.6時間として、ネット速度を現在の100.9MKB/sではなく、世界平均に違い230.4KB/sで計算しても、1人あたり1日平均15分を無駄にしている。中国の最低賃金は多くの地方で9元を超えているが、少なめに8元で計算すると、15分の価値は2元(約24円)になる。
これだけ見ると少ないが、中国のネットユーザーは4億5700万人。これに2元をかけると、損害額は1年で3336億元(約4兆円)に上る。3336億元といえば、北京・上海間の高速鉄道「京滬高速鉄道」の総投資額2209億元(約2兆6500億円)の約1.5倍だ。中国ではネット回線が遅いせいで毎年、もう1つ京滬高速鉄道が作れるくらいの金額がドブに捨てられているのである。(翻訳・編集/NN)
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